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日英「2プラス2」陸自と英陸軍
来年、日本で初訓練 新AAMを共同試作
(2017年12月14日)
2017年12月21日更新
日英安保 初の「行動計画」策定
日英両政府は12月14日、第3回外務・防衛担当閣僚協議「2プラス2」を英国ロンドンで開き、陸自と英陸軍が来年、日本で初めて共同訓練を実施することや、英海軍艦艇の来年の訪日に伴う海自との共同訓練、さらには新型空対空ミサイル(AAM)の共同での試作・発射試験など、防衛協力の強化を盛り込んだ共同声明を発表した。併せて、日英間で初めて安全保障に関する中長期の具体的な取り組みを明記した「行動計画」を策定した。小野寺防衛相は協議後の臨時記者会見で「安全保障環境が厳しさを増す中、英国とさらなる協力強化が確認できたことは大変有意義だった」述べた。
日英「2プラス2」は2015年1月(ロンドン)、16年1月(東京)に続き3回目。日本側から河野太郎外相、小野寺五典防衛相、英国側からボリス・ジョンソン外務・英連邦相、ギャビン・ウィリアムソン国防相が出席した。
共同声明では両国が「欧州とアジアにおける最も緊密な安全保障上のパートナー」であることを再確認。協力関係を「次の段階へ引き上げる」と明記した。
さらに、今年8月に来日した英国のテリーザ・メイ首相と安倍首相との会談で発表された「安全保障協力に関する共同宣言」に基づき、日英間で初となる安全保障に関する「行動計画」(内容は非公表)を策定し、定期的に・・・
防衛関連ニュース
「イージス・アショア」導入を閣議決定
北ミサイルに対処し2基
(2017年12月19日)
2017年12月21日更新
政府は12月19日の閣議で、北朝鮮の弾道ミサイルに対処するため、地上配備型イージスシステム「イージス・アショア」2基を米国から導入し、陸自が保持することを決定した。今年度補正予算案と来年度当初予算案に必要経費を計上し、2023年度の運用開始を目指す。
小野寺防衛相は同日の閣議後の記者会見で「北朝鮮の核・ミサイル開発は、重大かつ差し迫った新たな段階の脅威となっている。イージス・アショアの導入で平素から我が国を常時・持続的に防護できるようになり、弾道ミサイル防衛能力の抜本的な向上が図られる」と説明した。
防衛関連ニュース
金井元1海尉、宇宙へ ソユーズ打ち上げ成功
(2017年12月17日)
2017年12月21日更新
ソユーズの船内で打ち上げ成功を喜びVサインする元海自医官の金井宇宙飛行士(左)=JAXA/NASA提供
元海自医官の金井宣茂さん(41)ら日米露の宇宙飛行士3人を乗せたロシアの宇宙船「ソユーズMS―07」が12月17日午後1時21分(日本時間午後4時21分)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
ソユーズは9分後にロケットを切り離して国際宇宙ステーション(ISS)への軌道に入り、日本時間の19日午後5時43分、ISSとドッキングする。
元1海尉の金井さんは2002年3月に防衛医科大学校を卒業(23期、医学科)し、自衛隊大湊、呉病院などを経て、・・・
防衛関連ニュース
中国軍戦闘機、初めて対馬海峡通過
(2017年12月18日)
2017年12月21日更新
中国軍のスホイSu30戦闘機=写真=2機、H6爆撃機2機、Tu154情報収集機1機が12月18日、対馬海峡の公海上空を通過し、東シナ海と日本海を往復飛行したため、空自の中空、西空、南空のF15戦闘機などが緊急発進して対応した。領空侵犯はなかった。中国軍の戦闘機が対馬海峡を通過するのは初めて。
上海方面から東シナ海に飛来したSu30、H6、Tu154は北東進して対馬東水道上空を通過。Su30は・・・
防衛関連ニュース
中国軍戦闘機、11日に宮古海峡を通過
(2017年12月11日)
2017年12月21日更新
中国軍の戦闘機(推定)など航空機計6機が12月11日、宮古海峡の公海上空を通過したため、空自南空のF15などが緊急発進して対応した。領空侵犯はなかった。
上海方面から尖閣諸島沖の東シナ海に飛来した戦闘機(推定)2機は、宮古海峡を通過して太平洋に進出。針路を南西に変えた後に反転し、再び往路と逆ルートで宮古海峡を抜けて自国領方面に戻った。中国軍の戦闘機が・・・
防衛関連ニュース
統幕法務官 吉田2佐が佐伯喜一賞受賞
「20年の節目 感慨深い」
(2017年12月2日)
2017年12月21日更新
高木誠一郎会長から賞状を授与され、佐伯喜一賞受賞の喜びを語る吉田2佐(12月2日、東京都文京区の拓殖大学で)
吉田2佐の著作『海上阻止活動の法的諸相』の表紙。写真の艦艇は吉田2佐が初級幹部として乗り組んだ護衛艦「いそゆき」
統幕首席法務官付法務官の吉田靖之2海佐(54)が自らの博士論文を加筆・修正した著作『海上阻止活動の法的諸相~公海上における特定物資輸送の国際法的規制』(大阪大学出版会刊)が12月2日、国際安全保障学会(高木誠一郎会長)の「最優秀出版奨励賞(佐伯喜一賞)」を受賞した。海自入隊後に、防大総合安全保障研究科に入校して国際法の勉強を開始した吉田2佐。「研究はあくまで課業外の『夜の仕事』」という。拓殖大学で行われた表彰式で「研究を開始して20年目の節目に佐伯喜一賞を頂けることは大変にありがたく感慨深い」と述べた。(星 里美)
国際法研究の集大成
国際安全保障学会では、防衛・安全保障に関わる研究を奨励する目的から「最優秀出版奨励賞(佐伯喜一賞)」と「『国際安全保障』最優秀新人論文賞」の二つの賞を設けている。
表彰式で「佐伯喜一賞」の選考委員長を務めた静岡県立大学の梅本哲也教授は「大量破壊兵器の拡散とテロ行為に着眼して海上阻止活動に関する国際法の発展を詳細に分析するとともに、理論的、具体的な事例を示し、我が国の今後の行動についても示唆している」と受賞理由を説明した。
高木会長から賞状を授与された吉田2佐はあいさつで「願わくは将来、どこかの大学院生が本書を手に取り、『過去、海上自衛隊にはこんな人が居たのか』と感じてくれれば幸せに思います」と喜びを語った。
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「本論文の中核となる・・・
防衛関連ニュース
UH60J事故、乗員捜索を終了 空幕長「痛恨の極み」
(2017年12月13日)
2017年12月21日更新
空自浜松救難隊所属のUH60J救難ヘリが10月17日に浜松沖で飛行訓練中に墜落し、乗員3人が殉職、1人が行方不明となっている事故で、空幕は12月13日、行方不明の隊員の捜索を断念し、終了すると発表した。
空自は引き続き、11月26日に回収した事故機のフライトデータレコーダー(FDR)を解析して事故原因の究明を進める。
空自は11月2日から浜松沖の海底の捜索と事故機の引き揚げを行い、カメラ付き無人探査機で同29日に乗員の吉田貴信2曹、12月4日に花房明寛3佐、7日に杉本英昭3佐を発見し、順次収容。残る井上雅文3曹の捜索を続けていた。
杉山空幕長は12月15日の記者会見で「数々の災害派遣で活躍してきた大切な隊員たちを失い、痛恨の極みだ」とした上で、「殉職した隊員のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご家族の皆さまに対し、心よりお悔みを申し上げます。空自として今一度、部隊での安全管理の周知徹底を図り、事故防止に万全を期していきたい」と述べた。
防衛関連ニュース
元防衛大臣の中谷元氏が国防をテーマに講演
(2018年1月11日)
2017年12月21日更新
日本国防協会は1月11日(木)午後3時から東京都新宿区のホテルグランドヒル市ヶ谷で、元防衛大臣で同協会会長の中谷元衆院議員を講師に迎え、日本の安全保障に関する「国防問題講演会」を開く。演題は「年頭所感」で講演会後、午後4時半から同ホテル内で賀詞交歓会も行う。
聴講希望者は協会事務局に電話(03―5229―5866)、FAX(03―5229―2050)、電子メール(n.kokubou@au.wakwak.com)で申し込む。聴講料は会員・隊員・OBが千円、一般2千円。賀詞交歓会への参加希望者も同事務局まで連絡を。