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<防衛省10年 その評価と今後への期待>
日米同盟の実効性のさらなる強化を
全国防衛協会連合会会長 佃和夫氏
(元三菱重工業社長・会長、元日経連副会長)
2017年12月12日更新
防衛庁が「防衛省」に移行して10年がたちました。思えば「国防」という最も基本的で重要な任務を担い、職員25万人を擁する巨大官庁が、長く総理府あるいは内閣府の外局とされてきたことに違和感を持ってきた人も多かったのではないでしょうか。
防衛庁にかわる「防衛省」の設置は、自衛隊の皆さんが、長い年月にわたって職務に精励し、自衛隊に対する国民の信頼を勝ち得てきたことの賜物です。世論調査によれば、今や国民の90%以上が自衛隊に対して良い印象を持っています。その割合は調査のたびに上がっています。この背景には、国民の生命・財産が重大な危(き)殆(たい)に瀕(ひん)した時に、最後に頼りになるのはやはり自衛隊だという認識が、阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験などを通じて、国民の間に広く定着していることがあると思います。また、自衛隊が近年取り組みを強化している国際的な平和協力活動への支持もあるのでしょう。
全国防衛協会連合会は、政府および関係方面に対し、我が国の防衛の基本的な考え方を憲法に明記し、国民誰もがそのもとに結束できる基盤を確立するための国民的議論の醸成を要望してまいりました。先ごろ行われた衆議院議員選挙は、9条を含む憲法改正問題を争点の一つとして行われ、その結果、いわゆる改憲勢力が8割を占めました。選挙結果を踏まえ、この問題が政治の場でどう扱われていくのか注目していきたいと思います。
防衛予算の増加傾向続くよう省も努力を
最近の北朝鮮の核とミサイルによる挑発を見るにつけ、・・・
防衛関連ニュース
防衛基盤整備協会賞に4社
鎌田理事長「今後とも事業を充実」
(2017年11月24日)
2017年12月12日更新
鎌田理事長(右)から協会賞を贈られる昭和金属工業の代表者(11月24日、東京都新宿区のホテルグランドヒル市ヶ谷で)
財団法人・防衛基盤整備協会(鎌田昭良理事長)の平成29年度「防衛基盤整備協会賞」の贈呈式が11月24日、東京都新宿区のホテルグランドヒル市ヶ谷で行われ、「衝撃波発生技術の研究開発」で優れた業績を挙げたIHIなど4社(4グループ)に鎌田理事長から協会賞と副賞の100万円が贈られた。
同賞は防衛装備品に関し、民間で自主的に行われた研究開発や生産技術の向上で特に優れた成果を挙げた企業などを表彰するもので、今回で39回目。
式には防衛省から真部朗防衛審議官、高橋憲一官房長、鈴木良之防衛装備庁長官、各幕装備計画部長らをはじめ、関係企業社員など合わせて約120人が出席した。
鎌田理事長は式辞で、同賞について「当協会の設立当初から最も重視してきたもので、本年で累計211件に上る。本日の協会賞を始めとする各種公益目的事業を今後とも充実させ、防衛基盤の強化、発展に貢献していきたい」と述べた。
続いて、来賓を代表して、鈴木装備庁長官が祝辞を述べた後、各受賞グループの代表がそれぞれ開発の経緯や研究のポイントなどを発表した。
29年度防衛基盤整備協会賞の受賞企業、担当者、テーマは次の通り(敬称略)。
▽IHI(坂本和之、植田英治、岡ひろの)「衝撃波発生技術の研究開発」▽NTTコミュニケーションズ(吉澤純人、中下真由美、竹内伸也)「衛星通信装置CREA120Xにおける機動性向上・運用効率化」▽多摩川精機(熊谷隆志、川尻秀寛、池上幸紀)「C2輸送機燃料ポンプの開発における軸流式インペラの新規製作プロセスの確立」▽昭和金属工業(白石正幸、小堀徹)「5.56ミリJ1空包の開発」
防衛関連ニュース
陸幕「25万広報官作戦」第3弾
16ページ、フルカラーのマンガ冊子作成
自衛官の魅力を伝えよう!
2017年12月12日更新
90万部印刷され、全国の自衛隊員に配布されるマンガ冊子「『平和を仕事にする』自衛官」の表紙
マンガ冊子「『平和を仕事にする』自衛官」の1コマ。若者に親しみやすい絵柄となっている
【陸幕】「25万人の隊員の全てが広報官だ。高校生だけでなく、転職希望者などにも自衛官の魅力を伝え、厳しい募集環境を総員の力で乗り越えよう」――。
陸幕募集・援護課は11月末、全国の隊員向けにフルカラー16ページのマンガ冊子「『平和を仕事にする』自衛官―誇りとやりがいを胸に」を約90万部刷り上げ、12月上旬から配布する。同課が同冊子を作成するのは3回目で、今回も隊員1人に3冊ずつが配布される。
同マンガ冊子は、大学4年生と転職希望者が就職活動などに悩みを抱える中、自衛官募集のチラシを見て、地本に連絡する場面から始まる。今回の冊子では「・・・
防衛関連ニュース
日豪国会議員 ラグビーで親善 W杯成功願いスクラム
(2017年11月3日)
2017年12月12日更新
日豪国会議員によるラグビー親善試合で果敢に攻め込む日本チーム(白ジャージ)=11月3日、日産フィールド小机で
2019年ラグビーW杯日本大会の成功も願い11月3日、日豪国会議員による親善試合が神奈川県横浜市の日産フィールド小机で行われた。
中谷・元防衛大臣が会長を務め超党派でつくるラグビーW杯日本大会成功議員連盟の国会議員と、政務・親善のため来日した豪国会議員が対戦。BOB(自衛隊のラグビーを強くする会)の会員35人が支援した。
日本チームは中谷元大臣や、東京五輪・パラリンピック大会組織委会長代行の遠藤利明衆院議員をはじめとする国会議員8人を含む約40人で編成。豪チームは議員団の約30人で臨んだ。
20分ずつ4クオーターに分けて行われた試合は、豪議員団が勝利した。