乃木大将が学習院院長の時に、学習院初等学科学生に与えた訓示。
1.口を結べ。口を開いて居るような人間は心に締りがない
2.眼の注ぎ方に注意せよ。始終キョロキョロしているのは、心の定まらない証拠である
3.敬礼の時は先方をよく注視せよ
4.自分の家の紋所、家柄、先祖の事はよく聞いて忘れぬ様にして置け。先祖の祭は大切であるぞ
5.男子は男らしくしなくてはいかん。弁当の風呂敷でも、赤いのや美しい模様のあるのを喜ぶ様では駄目だ
6.決して贅沢するな。贅沢ほど人を馬鹿にするものはない
7.人力車には成るべく乗るな。家で人力車をよこしても乗らないで帰る様にせよ
8.寒中水で顔を洗うものは幾人あるか。湯で洗う様ではいかぬ
9.寒い時は暑いと思い、暑い時は寒いと思え
10.破れた着物を其の儘着て居るのは恥だが、そこを継ぎをして縫って着るのは決して恥ではない。いや恥どころではない。
11.恥を知れ。道に外れた事をして恥を知らないものは禽獣に劣る
12.健康の時は無理の出来る様に体を鍛錬せよ。けれども一旦病気になったら医者の云う事をよく聞け
13.洋服や靴は大きく作れ。格好などかまうな
14.学習院の学生は成るだけ陸海軍人になれとは、陛下の御沙汰であるから、体の丈夫なものは成るべく軍人にならなければならぬ。けれども生まれつき体の弱い者もあり、又種々の事情でなれぬ者もあろう。是も仕方がないが、何になるにも御国のために役に立つ人にならなければならない。国のために役に立たない者、あるいは国の害になる様な人間は死んで仕舞った方がよいのである。
さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」
「乃木大将から学ぶこと・・」より抜粋
筆者は時折、乃木大将の遺訓を噛み締めるようにしています。
日本人としての戒めを忘れぬ為にも・・
先帝陛下は終生、尊敬する人物として乃木大将の名をあげられました。
「己を虚しくして大義に殉じる」
明治の精神こそ混迷の時代に必要なのではないでしょうか・・・