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各地で豪雪 災派相次ぐ

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2月の朝雲ニュース
 

2/9日付
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各地で豪雪 災派相次ぐ

 2月に入ってシベリアからの寒気団の影響で強い冬型の気圧配置となり、北日本から西日本の日本海側を中心に全国で記録的な寒さと大雪に見舞われ、自衛隊の災害派遣が相次いだ。青森県横浜町の国道279号ではスリップ事故をきっかけに車約500台が約40キロ区間で立ち往生する事態になり、大湊地方隊隷下部隊が運転者の安否確認などに派遣されたほか、琵琶湖畔の滋賀県高島市今津町では積雪84センチを記録、今津駐屯地や饗庭野分屯基地などの隊員が除雪支援を行った。

青森県の国道 車500台立ち往生 大湊地方隊 運転者らの安否確認

 立ち往生した車の運転者の安否確認で巡回する海自隊員(2月2日、横浜町上空で25空のSH60J哨戒ヘリから撮影)
 青森県下北半島の陸奥湾東岸を通る国道279号で2月1日、大雪と暴風雪で数百台の車が立ち往生し、大湊地方隊の海自隊員約40人が運転者の安否確認などで災害派遣された。
 1日午後5時すぎ、暴風雪・大雪警報が発令された青森県横浜町有畑の国道279号で大型トラックが坂道でスリップするなど事故が続出。片側1車線の国道は積雪で道幅が狭まり、場所によって普通車の交互通行がやっとの状況で復旧作業が進まず、並行する農道は積雪と放置車両などで迂回路に使えなかった。
 このため最大時で500台以上が動けなくなり、野辺地町有戸―むつ市大曲間39キロが通行止めとなった。
 運転者の一部は近隣の小学校など避難所に避難したが車内に留まる者も多く、2日午前零時半、三村県知事が大湊総監に安否確認などのため災害派遣を要請した。同地方隊は総監部、警備隊、音楽隊、基地業務隊などで派遣隊を編成。同3時すぎ、湯澤達也2尉以下22人がトラックと小型4駆車各1両で基地を出発し、むつ市北部の金谷沢から国道上の運転者の健康状態を確認していった。
 天候が回復した同7時半以降、大湊航空基地から25航空隊のSH60J哨戒ヘリ1機が離陸し、上空から道路状況の情報収集を開始、同9時すぎ伊藤恒実1尉以下16人が地上の第1陣と交代した。
 午前9時半すぎ除雪で1車線が通行可能となり、災派部隊は正午に撤収要請を受けた。国道の通行止めは午後4時半解除された。

滋賀では3戦大など除雪支援

 強い寒気が流れ込んだ影響で滋賀県では2月2日未明、大雪警報が発令され、琵琶湖西岸の彦根市今津町で84センチの積雪を記録。市民生活に影響が出たため、午後5時半すぎ、県知事が陸自3戦車大隊長(今津)に除雪支援の災害派遣を要請した。県が除雪で災派を要請したのは昭和56年以来31年ぶり。
 3日朝から3戦大、10戦車大隊(今津)、3施設大隊(大久保)などの隊員約280人が市内山間部の生活道路除雪作業を開始。昼すぎには空自12高射隊(饗庭野)の約40人も作業にあたり、午後6時前、撤収要請を受けた。
 

2/9日付
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山梨・笛吹市 山林火災で出動 
ヘリで情報収集 1特隊が消火

 山林火災で地元消防と協力して消火を行う1特科隊の隊員ら(1月31日、山梨県笛吹市・兜山で)
 山梨県笛吹市春日居の兜山(標高913メートル)で1月30日、山林火災が発生。県防災ヘリが出動したが鎮火せず、午後3時半前、県知事が陸自1特科隊長(澤伸二1佐、北富士)に消火活動に係る災害派遣を要請した。
 1飛行隊(立川)のOH6偵察ヘリ1機が現地に向かい情報収集を開始。2中隊長の万波大介3佐以下83人が車両17両で駐屯地を出発、笛吹市消防本部に入った。
 31日朝、現地入りした澤1佐の指揮で派遣隊員約90人が携行式散水器を着け、消防と協力して主に下草の残り火の消火作業に当たり、午前9時40分に鎮火が宣言され、同50分撤収要請を受けた。
 この火事で山林2000平方メートルが焼失した。
 

2/9日付
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西方普連など米で「鉄拳作戦」 離島を守る

 荒波の中、米海兵隊員とゴムボートの操舵を演練する陸自西方普連隊員(1月22日、米海軍コロナド基地で)

海兵隊と連携要領など演練

 島嶼防衛などを目的とした陸上自衛隊と米海兵隊との23年度実動訓練「鉄拳作戦(アイアン・フィスト)」が、1月16日から2月23日までの予定で、米カリフォルニア州の米海軍コロナド基地や、米海兵隊キャンプ・ペンデルトンなどで行われている。
 同訓練は多様な事態への即応能力を高めるため、効果的な訓練施設を持つ米国に部隊を派遣し、米軍の技術や知見を取り入れながら、相互連携要領を実行動で演練するもの。カリフォルニアの米施設への派遣訓練は17年度から行われており、今回が7回目。
 今回の派遣部隊は宮下西方総監を担任官に、西方普連など約180人。米はペンデルトン駐留の第1海兵機動展開部隊などが参加している。
 期間中、陸自隊員は戦闘服に防弾チョッキなどの完全武装で、沿岸での特殊ゴムボート操法、海上航法、足にフィンを着けての偵察泳法、ボートによる水路潜入、水泳斥候、夜間上陸などの各種技術を演練。このほか、陸自のトラックや高機動車を米海軍のエアクッション艇(LCAC)に搭載卸下する訓練なども行っている。
 派遣部隊は前半の機能別訓練で、ホバリング中のヘリから海面へ飛び込み、海岸まで水路潜入する訓練や、ボートでの着上陸など各種技術の練度向上を図り、その総仕上げとして、2月6日から総合訓練に臨んでいる。
 水路潜入のためCH47ヘリから次々と海面に飛び込む陸自隊員(1月30日、米海兵隊キャンプ・ペンデルトンで)
 敵が潜んでいる可能性のある"離島"に海から潜入、銃を構えて橋頭堡を確保する隊員(1月22日、米海軍コロナド基地で)
 水路潜入するヘリキャストの手順を確認する日米の隊員(1月30日、米海兵隊キャンプ・ペンデルトンで)
 高機動車などを搭載して海岸に上陸する米海軍のLCAC(1月24日、キャンプ・ペンデルトンのレッドビーチで)
 米海軍のLCACで搭載した車両の卸下や上陸訓練を行う陸自隊員(1月24日、キャンプ・ペンデルトンのレッドビーチで)
 

2/9日付
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帰宅困難者訓練 海自艦艇も参加 東京都

 マグニチュード7・3、最大震度6強の直下型地震を想定した東京都主催の帰宅困難者対策訓練が2月3日、東京、新宿、池袋各駅周辺と晴海ふ頭など臨海部で行われ、海自艦艇が海上輸送訓練に参加した。
 11護衛隊(横須賀)所属の護衛艦「やまぎり」(排水量3500トン)と横須賀警備隊所属の特務艇「はしだて」(同400トン)で、同日午後、「やまぎり」は晴海から約150人を乗せ横須賀に、「はしだて」は有明から約120人を乗せ千葉方面に輸送した。
 同訓練には在日米海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ラッセン」などと、海上保安庁の巡視船が参加した。
 

2/9日付
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豪陸軍准将、陸幕長を表敬 YS参加の意義確認

 YS参加を機に君塚陸幕長を表敬する豪陸軍のローチ准将(2月2日、防衛省で)
 陸自が1月24日から2月6日まで米陸軍、米海兵隊とともに伊丹駐屯地などで行った日米共同方面隊指揮所演習(ヤマサクラ=YS61)に初めてオブザーバー参加した豪陸軍第1師団副師団長のサイモン・ドン・ローチ准将以下3人が2月2日、防衛省に君塚陸幕長を表敬した。
 君塚陸幕長はYSへのオブザーバー参加に謝意を表すとともに、「日米豪3カ国の協力関係は日々深化しており、こうした流れの中でYSにオブザーバー参加していただいたことは歴史的な一歩」と述べ、日豪関係の"歴史的意義"を強調。
 また、来日期間中、スーダンでの経験を陸自の派遣予定部隊の隊員に講話したクレイグ・デレーニー豪陸軍中佐に関し、陸幕長は「貴重な経験を還元していただき感謝している」と述べた。
 これに対し、ローチ准将は、「実際にYSを研修し、演習規模の大きさに驚いた。各種分野での日米の調整要領や、荒川中方総監とワーシンスキー米太平洋陸軍司令官との良好な関係を拝見し、日米協力に基づく作戦能力の成熟、強固な日米同盟を実感した」などと述べた。
 会談ではこのほか、陸自と豪陸軍との今後の防衛交流などについて意見を交わした。

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