隕石の重さ、1万トンに上方修正…NASA 読売新聞 2月16日(土)20時22分配信 【ボストン(米マサチューセッツ州)=中島達雄】米航空宇宙局(NASA)は15日、ロシアに落下した隕石(いんせき)について、大気圏突入前の大きさは直径17メートル、重さは1万トンだったと数字を上方修正した。 大気圏突入時の空気の振動を観測する空振計のデータ収集が進んだため、再計算した。それまでは直径15メートル、重さ7000トンと算出していたが、直径が13%、重さが43%、それぞれ大きくなった。今後も修正の可能性がある。 隕石が大気圏に突入してからばらばらに分解されるまでの時間は、32・5秒だった。
被害、半径100キロに及ぶ=1200人負傷、「破片」も―ロシア隕石落下
時事通信 2月16日(土)6時42分配信
【モスクワ時事】ロシア・ウラル地方チェリャビンスク州を襲った隕石(いんせき)の落下・爆発で、地元警察当局者は15日夜、衝撃波で窓ガラスが割れるなどの被害が少なくとも州内10地区で確認されたことを明らかにした。これは最大の被害が出た州都チェリャビンスク市を中心に半径約100キロに及ぶ広い範囲。負傷者は重傷者2人を含む1200人に増加、隕石の可能性がある破片も発見された。地元通信社が伝えた。
米航空宇宙局(NASA)は大気圏に突入する前の隕石の大きさは直径約15メートルだったと推定。1908年にロシア・シベリアのツングースカに落下した隕石に次ぐ大きさとなる。また爆発の瞬間は太陽よりも明るく、通過の痕跡は約30秒間目で見られるほどだったという。
チェリャビンスク州内の凍結した湖では、隕石落下の衝撃によるものとみられる直径最大約8メートルの穴を確認、付近で隕石と疑われる黒い小片も見つかった。市街地では学校や病院、亜鉛製錬所からアイスホッケー場まで約3000棟の建物が被害を受けた。約200キロ離れたスベルドロフスク州の村で窓ガラスが破損したという情報もある。ただ、隕石の破片に直接当たったという負傷者は確認されていない。
世界的に前例のない人的被害をもたらした隕石落下を受けてロシアのプーチン大統領は15日、モスクワでの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁との会合に先立ち、プチコフ非常事態相と会い、「被災者の支援を最優先」するよう指示した。