ネットはいま隕石落下の話題であふれています。千人を超えるロシアの怪我人の方々に心よりお見舞い申し上げます。
隕石は休みなく地球に降り注いでいますが,大気があるためにほとんどは燃え尽きてしまい、これが流れ星です。その中でわずかに生き残ったものだけが貴重な情報を提供してくれることになります。
現在、世界で(分割されてしまうので計数が難しいが)見つかっている隕石の約8割が南極で発見されています。
最初に南極で隕石を発見されて以来、日本隊による発見が続き、そして大量に氷上に散らばっている場所が見つかりました。
白い氷上に黒い隕石があちことにあって、そのときの感激は凄かったでしょうね。
南極の氷の上に落ちた隕石は氷に閉じ込められ、氷とともに海岸に向かって移動して海岸近くにある山脈にぶつかります。山脈にせきとめられた氷は次第にとけ、隕石が残されます。このように、南極には隕石をあつめるしくみがあるのです。
南極隕石の特徴は、
数が多い種類が多い風化がすすみにくいほとんど汚染されていない
南極で発見された隕石は、数千年前に宇宙から落ちてきて氷に閉じこめられたものです。南極で発見される隕石(南極隕石)は種類が多く、世界ではじめて発見された月や火星からの隕石が南極で見つかっています。
ちなみにこの山脈とは昭和基地の南にある「やまと山脈」です。
1959年ににベルギーの観測隊員が昭和基地への飛行中に上空から発見し、翌年日本隊によって踏査されました。
(以下にも昔のニュースを貼ります)
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南極で大量の隕石発見
【1999年2月18日 国立天文台・天文ニュース(239)】
文部省は、南極、昭和基地の南約400キロメートルの「やまと山脈」および「ペルジカ山地」周辺で、第39次南極観測隊が、4136個もの大量の隕石を発見、採集したと2月17日に発表しました。隕石探査のために本格的調査隊を組織したのは10年ぶりのため、地球の温暖化でその間に1メートル以上も氷が溶け、これまで氷の中に埋もれていた隕石が露出して、この大量発見につながったと考えられます。
南極地域ではこれまでにもたくさんの隕石が発見されています。日本の南極観測隊が最初に9個の隕石を発見したのは1969年12月21日で、第10次観測隊が「やまと山脈」南部の氷床を調査中の偶然のことでした。この発見は初めはあまり注目されませんでしたが、1973年に第14次観測隊が12個を発見、1974年には9キロメートル四方を組織的に探査して168個もの隕石を発見し、その重要性が認識されるようになりました。それ以後も探査が続けられ、1976年から3年間は日米共同の南極隕石探査採集計画が実施されるなど、1987年までに実に9000個近くの隕石が採集されています。その結果、現在の日本は、世界で最多の隕石保有国になっています。これ、までに南極以外で発見された隕石が全世界で2500個程度であることを考えると、南極地域でいかに集中的に隕石が発見されているかがわかります。
南極大陸ならどこでも隕石が発見できるわけではありません。これまでにたくさん隕石が発見されているのは、前記の「やまと山脈」付近と、アメリカ、マクマード基地の北230キロメートルにある「アランヒルズ」付近の2個所の裸氷の上だけです。長期間にわたって落下したたくさんの隕石に特別の集積メカニズムが働いて、これらの地域に集中したと考えられています。
発見された隕石は冷凍されたまま日本に運ばれます。以後、解凍、命名、大きさと重量の測定などがおこなわれ、6方からの写真撮影がなされてから、国立極地研究所に保存されます。「やまと山脈」付近で発見された隕石には、たとえば Y-790981 などの番号がつけられて、そのあとは、研究者による研究を待つことになります。
南極隕石には、これまでにも月起源、あるいは火星起源のものなどが発見され、学界にさまざまな話題を提供してきました。今回の隕石大量採取からまたどんな発見がもたらされるでしょうか。文部省は、「この大量発見で、惑星進化の過程などに関し、宇宙科学が大きく進展する可能性もある。隕石中の粒子の形状が従来のものと異なるものがあり、新種の隕石発見も期待される」と述べています。
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南極大陸の氷原上に落下した隕石は,そのまま氷河に閉じ込められて,氷河の流れとともに運ばれて集積する.さらに氷に閉じこめられた隕石も,氷全体が上昇しつつ溶けることで表面にうきあがってくる.しかも白い氷原上で黒い石を探せばよいので,極めて効率的に隕石を発見することができる.そのため現在発見されている隕石の多くは南極大陸で発見されている.
南極隕石を最初に発見したのは,日本の南極観測隊であり1969年12月に昭和基地南方300kmのやまと山脈で12個の隕石を発見したのをかわきりに5000個以上の隕石を同地域で発見している.更に1999年には,第三十九次南極地域観測越冬隊の隕石調査隊が,昭和基地南西約400kmにある,やまと山脈とベルジカ山地周辺で過去最多の4136個の隕石を発見採集したと発表した.そのほかセールロンダーネ山地の東や南でも2000個以上を発見し日本は世界一の隕石保有国である.そのほか,アメリカ隊が発見している3000個などをふくめ1999年3月現在で,1万6000個を超える南極隕石が発見されている.ちなみにこれ以外の隕石は3000個未満である(ただし1個の隕石が多数に割られて流通することが多い).