南シナ海の領有権問題 フィリピンが中国を提訴
2013.1.22 20:04(産経)[アジア・オセアニア]
【シンガポール=青木伸行】フィリピンのロサリオ外相は22日、南シナ海の領有権を争う中国を、国連海洋法条約に基づき国際裁判所に提訴したと発表した。これにより領有権問題は新たな局面を迎える。
外相は「フィリピンは平和的な交渉のための政治、外交的なあらゆる手段を尽くしてきた。手続きが永続的な解決をもたらすことを望む」と述べた。
提訴の内容は「中国の南シナ海の(領有権)主張と、フィリピンの領有権を侵害する違法な活動に異議を申し立てる」というもの。フィリピン側は同日午後、マニラの中国大使館を通じ、中国政府に提訴した事実と内容を通告。外相は中国に「提訴に応じることを希望する」と促した。
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中国提案の南シナ海共同開発を拒否 フィリピン
2013.1.14 17:35(産経)[中国]
南シナ海でフィリピンが進める石油・天然ガス開発に絡み、フィリピンのアキノ大統領は共同開発を求める中国の提案を改めて拒否した。中国が求める領有権争いの棚上げを認めないためで共同開発は当面困難。地元紙が14日伝えた。
両国はベトナムも加えた3カ国で2005年から南シナ海の南沙諸島海域などで共同資源探査を始めたが、頓挫。中国はその後もたびたび共同開発の提案を持ち出している。
地元紙によると、駐フィリピンの馬克卿中国大使が「共同開発は双方の利益になる唯一の道だ」と主張。領有権争いの棚上げを条件に南沙諸島周辺のリードバンク海域近くで、フィリピンが進める資源開発を共同で実施するよう求めている。だがアキノ大統領は、現場をフィリピンの領海と認めれば「共同開発を容認する」と語り、提案を事実上拒否している。(共同)
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フィリピンの領土・領海への対応を見ると、日本よりもしっかりしていますね。
ここには尖閣を敵対国と共同管理しようなんて言う橋下も、棚上げしようなんて言う井上もいません。
ただフィリピンも最初から賢かったわけではありません。
駐留していた米軍を追い出してしまったから、軍事的空白が生じて中国が進出してきました。当時から軍事筋・国際問題専門家などから警告されていた愚挙を行った結果で、その代償は大きいものです。
この経過は沖縄を暗示しています。反基地運動を利用して中国が勢力を伸ばしていますが、沖縄の人達は「仮に中国軍が来たとしても米軍よりはマシだろう」と思っているらしいです。
沖縄が中国の支配になれば、基地の主が中国軍に交代するだけでなく、チベットやウイグルにみられるような過酷な民族支配になり、二度と日本に戻ることはないでしょう。フィリピンよりも遥かに大きい代償を支払うことになります。