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防衛相、インド、スリランカを訪問
両国の国防相と会談
(2018年8月20日、21日)
2018年8月30日更新
日本とスリランカの初の防衛相会談で握手を交わす小野寺防衛相(中央右)とウィジェワルダナ国防担当国務大臣(同左)。右端は駐スリランカ大使の菅沼健一氏、左端はラトゥナシリ・ラージャパクサ国防次官補(8月21日、コロンボの同国国防省で)=防衛省提供
スリランカで初の防衛相会談 日印ACSA締結へ調整
小野寺防衛相は8月20日から22日までインドとスリランカを訪問し、両国の国防相らとそれぞれ会談、我が国が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」の重要性を確認した。インドのニルマラ・シタラマン国防相とは日印間で「物品役務相互提供協定(ACSA)」の早期締結に向けた調整を開始することで一致。一方、日本の防衛大臣として初訪問したスリランカでは、ルワン・ウィジェワルダナ国防担当国務大臣(副大臣級)と両国間で初となる防衛相会談を行い、「防衛協力・交流の覚書」の締結を目指すことで合意した。
「交流の覚書」締結目指す
日本の防衛大臣として初めて、インド洋のシーレーン上の要衝にあるスリランカを訪れた小野寺大臣は21日、旧首都コロンボの国防省でウィジェワルダナ国防担当相と初の防衛相会談に臨み、「防衛協力・交流の覚書」への署名を目指して関係強化を図っていくことで一致した。
同国防担当相は昨年11月に初来日し、小野寺大臣を表敬しているが、正式な会談は今回が初めて。会談で同氏は「人道支援・災害救援の能力向上を通じてスリランカ軍全体の能力を高めていきたい」と述べ、陸海空の全軍種間で防衛省・自衛隊による能力構築支援事業が進むよう要請。これに対し、小野寺大臣は・・・
防衛関連ニュース
30年版防衛白書「北の脅威変化なし」
2018年8月30日更新
小野寺防衛相は8月28日の閣議で平成30年版防衛白書『日本の防衛』(A4判、564ページ)を報告し、了承された。
記述対象期間は昨年7月から約1年間。今年7月の西日本豪雨に伴う災害派遣までを網羅した。今年6月の史上初の米朝首脳会談については「金委員長が非核化に向けた意思を文書の形で明確に約束した意義は大きい」とする一方、「北の核・ミサイル脅威の基本的な認識に変化はない」と分析。中国の「一帯一路」構想による諸外国でのインフラ建設が、中国軍のインド太平洋での活動をさらに促進する可能性も指摘した。
巻頭特集にスマホかざせば隊員の動画
今年は初の試みとして「AR(拡張現実)」技術を活用し、・・・
防衛関連ニュース
陸自「富士総合火力演習」16式機動戦闘車が射撃披露
(2018年8月26日)
2018年8月30日更新
陸自の「富士総合火力演習」が8月26日、一般の見学者ら約2万4000人を迎えて静岡県御殿場市の東富士演習場で行われ、島嶼防衛の一連の作戦行動が展示された。
今年3月に陸自に新編された「機動師団・旅団」の戦力の要として配備が進められる16式機動戦闘車が初めて105ミリ砲の射撃を披露=写真。同じく3月に新編された「水陸機動団」に配備される水陸両用車AAV7も統合作戦に加わり、搭載する機関銃の射撃を行った。
防衛関連ニュース
富士総合火力演習に2万4千人
3自の統合作戦展示 機動戦闘車が初射撃
(2018年8月26日)
2018年8月30日更新
島嶼防衛を想定した演習後段の「奪回」の場面で、蛇行進しながら射撃を行う機動戦闘車=いずれも8月26日、東富士演習場で
「奪回」に先立つ「機動展開」の場面で上陸後、水陸両用車と共に前進する水陸機動団の隊員
陸自は8月26日、静岡県御殿場市の東富士演習場で「富士総合火力演習」を実施した。「即応機動する陸上防衛力の主要装備品」(山崎陸幕長)として位置付けられる機動戦闘車(MCV)と水陸両用車(AAV)も参加、高い機動力を見せながら射撃を行うなど存在感を示した。
島嶼を守れ
総火演は昭和41年から一般公開され今年で60回目。富士教導団を主体とし、各方面隊隷下部隊などからも加わった隊員約2400人が参加。約2万4000人が見学した。
この日は小野寺大臣や河野統、山崎陸、村川海、丸茂空各幕僚長が視察。田祐一富士学校長、古田清悟富士教導団長らが見守った。
海空自機も参加した統合作戦の下、「島嶼部に対する攻撃への対応」が展示された演習後段。AAV小隊(小隊長・宇野泰史2尉)の3両が島嶼部と見立てた畑岡地区に「機動展開」し、車両から一斉に降り立った水陸機動団の隊員が、・・・
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西日本豪雨 災派終了 被災者に見送られ 倉敷市真備町
(2018年8月14日、18日)
2018年8月30日更新
44日間に及ぶ災害派遣活動を終え、被災者の温かい見送りを受けて帰隊する3後支連の災派部隊(8月18日、岡山県倉敷市真備町の「真備ふるさと歴史館」で)
西日本豪雨災害に伴い、愛媛県と岡山県で最後まで行方不明者の捜索活動や入浴支援などに当たっていた自衛隊は8月18日までに両県知事の撤収要請を受け、相次いで活動を終了した。広島県でも14日に活動を終えており、これで44日間に及んだ中国・四国地方での3自衛隊の災派活動は全て終了した。
岡山県では18日、伊原木隆太知事が県庁で13特科隊長(日本原)の増田健吾1佐に撤収要請書を手渡し、「人命救助から生活支援まで、本当に頼りになった」と感謝の言葉を述べた。これに対し、増田隊長は「県民のためという一心で任務を全うした」と応え、握手を交わした。
一方、堤防決壊により大きな被害を出した同県倉敷市真備町で・・・
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<訃報> 神吉 彌彦 氏
2018年8月30日更新
神吉 彌彦氏(かんき・やひこ=元北空司令官、元空将)8月10日、腎不全により福岡市の貝塚病院で死去。95歳。告別式は8月12日、同市の香椎典礼会館で行った。喪主は妻のれい子さん。
長崎県出身。海兵73期。5空団司令、飛行教育集団(当時)幕僚長を歴任し、昭和54年7月から55年7月まで北空司令官を務めた。