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防衛相、米軍幹部と相次ぎ会談
ネラー総司令官「水機団に協力」
2018年8月17日更新
来日した米海兵隊総司令官のロバート・ネラー大将(左)と握手を交わす小野寺防衛相(8月6日、防衛省で)=防衛省提供
小野寺防衛相は8月上旬、相次いで来日した米軍幹部の表敬を受けて省内で会談し、強固な日米同盟と緊密な連携を確認した。
3日は、離任のあいさつに訪れた米太平洋海兵隊司令官のデビッド・バーガー中将と会談。小野寺大臣は、日本政府から7月20日付で贈られた「旭日重光章」を伝達し、自衛隊の発展と日米の友好親善に大きく貢献した功績をたたえた。同司令官は8月8日付で米バージニア州クワンティコの米海兵隊戦闘開発コマンド司令官に就任した。
6日には米海兵隊総司令官のロバート・ネラー大将と会談。小野寺大臣は、今年3月に長崎県の相浦駐屯地に発足した陸自の「水陸機動団」について、米海兵隊との共同訓練や技術向上に向けた協力を求めた。
これに対し、ネラー総司令官は「米軍と防衛省・自衛隊との・・・
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「同時・多発・広域」の西日本豪雨災害に対処
13旅団 篠村和也副旅団長に聞く
2018年8月17日更新
(↑「朝雲アーカイブ」にて大きく掲載しています)
鈴木13旅団長が不在の中、西日本豪雨災害への対処で指揮を執った篠村副旅団長(8月3日、13旅団司令部で)
西ノ谷川を堰き止める倒木をチェーンソーで切断し、排除作業に当たる46普連3中隊の隊員たち(8月3日、広島県海田町三迫地区で)
主力は転地演習で不在 リスク承知で初動に全力
部隊主力が北海道に転地演習中、警備隊区で同時・多発的に災害が発生――。「西日本豪雨」でそんな未曽有の事態に直面したのが第13旅団(司令部・海田市)だった。河川の氾濫、市街地冠水、土砂崩れなどの災害が山口、広島、岡山各県の東西約300キロにわたってほぼ同時に発生し、自治体から災派要請が次々と入る中、出動人員は限られていた。主力が戻るまでの間、陣頭指揮に当たった副旅団長の篠村和也1佐に、「同時・多発・広域災害」に対処しての教訓を聞いた。(聞き手・菱川浩嗣)
対応可能人員は平時の3分の1
――豪雨災害が発生した時の状況は。
篠村和也副旅団長 発災した7月6日時点で、13旅団は鈴木直栄旅団長(現・防衛研究所副所長)が協同転地演習で北海道・矢臼別演習場に行っており、13旅団司令部の幕僚長をはじめ人員約2400人と海田市駐屯地の各部隊長も同演習中で、指揮官としては私一人が海田市に残っていた。災害に対応できる部隊は3分の1以下の約1000人だけだった。
――指揮官として何を最も重視して災派命令を出したか。
篠村 一刻を争う初動に全力を注いだ。旅団長不在のため、私の判断の成否でその後のオペレーションにも大きな影響が及ぶ。まずは正確な情報を集めなければと、災派要請が来る前に海田市からLO(連絡幹部)を広島県庁と市役所に、17普連(山口)は山口県庁に、13特科隊(日本原)は岡山県庁に派遣し、情報収集に当たらせた。甚大な被害を予想し、直ちに全隊員を呼集した。
――実際に広域で災害が起きた。その対処は。
篠村 午後9時に広島県知事から旅団長に正式に災害派遣要請が出された。この時点で46普連(海田市)では事前の指示で積載物品や人員呼集の準備をすでに終えていた。連隊のファスト・フォース(初動対処部隊)を土砂崩れが起きた矢野東の現場に送ろうとしたが、「2次災害の危険性があるため、明朝からの派遣ではどうか」と幕僚からの進言があった。
人命救助を何よりも優先
――その進言を受けてどう判断したか。
篠村 2次災害の防止は確かに重点事項の一つだったが、それ以上に鈴木旅団長と災害派遣への対処で常に認識を共有していたのが、「人命救助を何よりも優先させる」ということだった。リスクはあったが、心を鬼にして要請から43分後、約20人の隊員を土砂崩れ現場に向かわせた。その後、深夜に47普連(海田市)のファスト・フォースも東広島市に向かわせた。
――判断に間違いはなかったか。
篠村 経路が塞(ふさ)がる前に、部隊が行方不明者の捜索に・・・
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海自徳島教空群に2級賞状 比国へのTC90移転の功績
(2018年8月6日)
2018年8月17日更新
フィリピンへのTC90移転事業の功績で村川海幕長(右後ろ向き)から2級賞状を授与される今泉群司令(8月6日、海幕で)
【海徳島】海自徳島教育航空群(群司令・今泉一郎1佐)は8月6日、フィリピンへのTC90練習機移転事業の功績により、村川海幕長から2級賞状を授与された。
TC90のフィリピンへの移転は2016年2月に締結された「日比防衛装備品・技術移転協定」に基づき進められ、17年3月に2機、18年3月に3機の計5機が同国に引き渡された。
移転の際は徳島教空群の隊員が同機をフィリピンに空輸したのをはじめ、16年11月から18年3月までの間には、・・・
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砕氷艦「しらせ」8~10月、各地で一般公開
2018年8月17日更新
横浜→苫小牧→新潟東→博多→高松に寄港
海幕は8月1日、砕氷艦「しらせ」=写真=(1万2650トン、艦長・宮好司1佐以下約170人)の平成30年度総合訓練の概要を発表した。
「しらせ」は8月31日に母港・横須賀を出港後、横浜(8月31日~9月3日)に寄港する。
その後、同艦はヘリ発着艦など各種訓練を行いながら、反時計回りに日本を一周し、途中、北海道・苫小牧(7~10日)、新潟・新潟東(14~17日)、福岡・博多(21~24日)、香川・高松(28日~10月1日)に寄港し、10月2日に横須賀に戻る。各寄港地では一般公開も行われる。
「しらせ」はその後、最終整備を行い、南極・昭和基地に運ぶ物資を搭載し、11月10日に東京・晴海ふ頭から「第60次南極地域観測活動」支援のための約5カ月間の航海に出発する。