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新編「水陸機動団」が訓練展示〝離島奪回〟
高い作戦能力を発揮
(2018年4月7日)
2018年4月23日更新
自衛隊初の水陸両用作戦能力を備えた陸自「水陸機動団」(青木伸一将補以下約2100人)が3月27日、長崎県佐世保市の相浦駐屯地に新編された。4月7日、同駐屯地で行われた隊旗授与式(前号既報)に続き実施された展示訓練では、特別参加の米海兵隊とともに〝敵に占拠された離島〟を奪回する状況を公開し、新生「水陸機動団」の高い作戦遂行能力を来場者に披露した。(文と写真 菱川浩嗣)
島嶼防衛の中核を担う 海・空自と連携 10個部隊を有機的に運用
「水陸機動団」は旧・西方普通科連隊(相浦)を母体に新編され、今後は海・空自と連携して島嶼防衛の中核を担う。
水機団の編成は、「団本部」「本部付隊」に加え、「第1水陸機動連隊」「第2水陸機動連隊」の2個連隊、「戦闘上陸大隊」「特科大隊」「後方支援大隊」の3個大隊と「偵察」「施設」「通信」の3個中隊、「水陸機動教育隊」からなる。
前身の西普連と比べ、人員規模と部隊運用機能が大幅に向上した。
全10部隊のうち、9部隊が相浦に集結している。相浦以外では特科大隊と後方支援大隊の一部を大分県の湯布院駐屯地に、・・・
防衛関連ニュース
防研『東アジア戦略概観2018』
北朝鮮による日米韓の「引き離し戦略」を指摘
2018年4月23日更新
防衛研究所は4月13日、昨年1年間の国際情勢について安全保障上の観点から独自に分析した年次報告書『東アジア戦略概観2018』=写真は表紙=を発表した。
北朝鮮については、「弾頭開発のためとする核実験を実施したほか、『米国の心臓部』を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発や、軍事目標への高い命中精度を目指す終末誘導機動弾頭(MaRV)の開発を進めているとの指摘もある」と分析。
その上で、米本土への打撃能力を示すことは「遠方の朝鮮半島での戦闘に介入して自国民を危険にさらすのか」という選択を米国に迫る意味を持つとし、・・・
防衛関連ニュース
「東アジア戦略概観 2018(防衛研究所編)」の概要
2018年4月23日更新
(↑「朝雲アーカイブ」にて大きな図を掲載)
第1章 海洋の安全保障 「航行の自由」の意義および課題
近年、ルールを基礎とした海洋秩序の安定性は海洋の安全保障の根本に関わる問題として注目されている。その背景には、海洋制度の基盤的原理である「航行の自由」が脅かされつつあることへの懸念がある。
海洋史をひもとけば、古代から中世まで海洋制度上の唯一の原則であった「海洋の自由」の基盤には「航行の自由」と「漁業の自由」の原理があった。
しかし、中世以降、一定海域の領有や沿岸海域での漁業に関する制限を主張する国が現れ、「海洋の自由」の原則は次第に変化をみせた。
そして、18世紀から19世紀の諸国家の実行により、国家が海洋の一定区域を領海とし、その外側が公海とされる二元的構成の海洋制度が確立すると、「海洋の自由」は「公海の自由」へと転化した。さらに20世紀末に至っての排他的経済水域(EEZ)制度の確立は、「漁業の自由」の大きな後退を意味した。
一方、「航行の自由」はEEZなどにおいても担保され、今もなお海洋制度の基盤的原理であり続けている。
しかし、「航行の自由」に関する態度は諸国で異なる。さらに、海洋制度の変化に触発された沿岸諸国間の海洋権益をめぐる対立も、船舶の運航に関わるリスクを多様化して「航行の自由」に影を落とす。こうした問題は、海上交通路(シーレーン)の要衝である南シナ海で顕在化している。そこには、領海やEEZなどの水域に係る規範的問題、すなわち各水域で非沿岸国の船舶、特に軍艦の活動がどの程度許容されるかという点に加えて、そもそも南シナ海の水域区分の在り方についても・・・
防衛関連ニュース
ブルーインパルス 展示飛行スケジュール公開
2018年4月23日更新
八木節まつりなどでも展示飛行
空自はこのほど、平成30年度の4空団11飛行隊(松島)ブルーインパルスの展示飛行予定を発表した。日程と実施場所、行事名は表の通り。
防衛関連ニュース
統幕が30年度主要統合訓練を発表
(2018年4月9日)
2018年4月23日更新
(↑「朝雲アーカイブ」にて大きな表を掲載)
水陸機動団新編で一本化「統合水陸両用作戦訓練」
統幕は4月9日、平成30年度に実施する統合訓練の概要を発表した。
水陸機動団が陸自に新編された今年度は、これまで米国や国内で行われていた統合訓練を「統合水陸両用作戦訓練」として一本化、米グアム、テニアン島で実施し、日米共同対処要領を演練する。
また、「日米共同統合演習(キーン・ソード)」もグアム、テニアン島などの周辺海空域で実施する。
「在外邦人等保護措置・輸送訓練」は、海賊対処部隊が拠点としているジブチ共和国と国内でそれぞれ実施。タイで行われる「コブラ・ゴールド19」では、邦人保護に関する・・・
防衛関連ニュース
陸自30年度主要演習発表
日英、日印共同訓練など新規五つ
(2018年4月6日)
2018年4月23日更新
陸幕は4月6日、平成30年度陸自の主要演習の概要を発表した。
30年度に新規に行われるのは、(1)西方などで行われる「水陸機動団演習」(2)米リムパック演習で、西方が担任する「日米共同対艦戦闘訓練」(3)富士学校が担任する英陸軍との共同訓練(4)東方が担任するインドでの日印共同訓練(5)米ナショナル・トレーニング・センター(NTC)で行われる北方と米陸軍との実動訓練――となっている。