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『ERGOMAS会合』に参加して
安富 淳(平和・安全保障研究所主任研究員)
2017年9月6日更新
欧州の軍隊が抱える「人員確保」事情
少し前のことになるが、6月末に「ERGOMAS(エルゴマス)」という、欧州の軍隊と社会の関係を研究する学会(今年はギリシャ・アテネで開催)に参加した。今日の欧州の軍隊が抱える喫緊の課題の一つとして、「人員確保」の問題が議論された。
冷戦後、各国は能力を向上させた小規模な軍隊を築いてきたが、近年の欧州の安全保障環境の変化に伴い、この状況も変化してきた。ロシアからの脅威が増大し、対露防衛力の強化を強いられている。また、シリア等からの大量難民や頻発する都市でのテロへの対策に軍の動員が不可欠となり、人員不足が深刻になってきた。
徴兵制度の再導入 人員確保対策の一つとして議論されているのは、「徴兵制度の再導入」である。ロシアに接するバルト3国のリトアニア、ポーランド、そしてドイツでも、数年前に徴兵制度が廃止され、規模も縮小されたが、近年の人員不足補填に再導入の必要性が注目されている。・・・
防衛関連ニュース
長崎・平戸沖で押し船沈没
佐警水中処分員ら捜索救助に全力(2017年8月22日)
2017年9月6日更新
8月22日午前4時ごろ、民間の押し船「第6あおい丸」(98トン)が長崎県平戸市の北東約6キロの沖合で沈没、乗員6人が行方不明となり、要請を受けた海自佐世保警備隊の水中処分員らが捜索・救助活動に当たった。
22日午前9時15分、第7管区海上保安本部から佐世保地方総監へ行方不明者の捜索・救助の災害派遣が要請された。
ただちに佐警水中処分隊長の川崎隆司1尉以下約15人が特別機動船2隻で出艇。72空(大村)のUH60J救難ヘリ計2機も続き、捜索を開始した。
午後3時52分、水中処分員が水深約40メートルに沈んだ押し船の操舵室内で行方不明者1人を発見し・・・
防衛関連ニュース
「大正っ子の太平洋戦記」の印税 空自遺族会に寄付
(2017年8月9日)
2017年9月6日更新
「ともしび会」事務局長の倉本空幕厚生課長(左)に寄付金を手渡す竹内さん(8月9日、防衛省で)
太平洋戦争末期に「特攻」を否定し、約千人の夜襲専門部隊「芙蓉部隊」を率いた故・美濃部正海軍少佐(元空幹候校長、元空将)の三女・竹内聡子さんが8月9日、防衛省を訪れ、空自遺族会「ともしび会」(山本倫子会長)の事務局長を務める倉本昌弘空幕厚生課長に寄付金を手渡した。
美濃部元空将三女の竹内さん 仲間たちへ恩返し 竹内さんは美濃部元空将の回顧録『大正っ子の太平洋戦記』の復刻版が今年6月、方丈社から刊行されたことを機に、空自静浜基地に建てられた芙蓉部隊の慰霊碑を守る隊員に何らかの形で感謝の気持ちを伝えたいと思うようになった。
そこで、夫の芳隆氏(元1空佐)の防大同期である外薗健一朗元空幕長に相談し、空幕厚生課を通じて、同書の印税をともしび会に直接寄付することを決めた。
竹内さんは「父は『自分自身の命があったのも、全ては芙蓉部隊の戦友や共に国を守った空自の仲間たちのおかげ。恩返しがしたい』と言っていた。ささやかながらお役に立てればうれしい」と語った。
防衛関連ニュース
埼玉県蓮田市・清龍酒造 話題の蔵元ツアー
仲間と楽しく、飲んで学んで
2017年9月6日更新
清水亭での試飲会の様子。階段上方のバンドの演奏を聴きながら7種類の日本酒などと料理を堪能できる
貯蔵庫の入口で注意事項を説明する清龍酒造の巖崎社長(中央)=写真はいずれも埼玉県蓮田市の同社で
仕込み蔵を見学する参加者。温度が一定に保たれているため、夏でも涼しい
試飲用の7種の日本酒(1種は焼酎)。グラスを空けるとすぐにつぎ足されるため、ペース配分が重要だ
日本酒の知識を深めるだけでなく、仲間とたくさん飲んで楽しみたい――。そんな願望を叶えてくれる〝飲んで歌って学べる蔵元見学ツアー〟が埼玉県内にある。この夏、防衛省に勤務する清酒ファンと一緒にツアーに参加し、その魅力を探った。 (文・写真 菱川浩嗣)
社長自ら案内 訪れたのは埼玉県蓮田市にある通販専門の蔵元「清龍酒造」(巖崎清社長)。この蔵元では毎週水・木・土・日曜日に7種の清酒等の飲み比べと季節料理を味わえる特別イベントを開催している。
JR蓮田駅から約5分バスに乗り、到着した場所はのどかな田園地帯。だが、ツアー開始時間前になると炎天下にも関わらず、若い女性や外国人を含めて・・・