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[転載]石原都知事が投じた一石、一身独立して一国独立す の精神

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福沢諭吉翁





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6日、ワシントンでの講演で、東京都の尖閣諸島購入について語る石原慎太郎都知事




石原知事の尖閣諸島購入発言は、「国のありかた」に一石を投じました。
購入目的について、中国が領有権を主張していることを念頭に「東京が尖閣を守る。どこの国が嫌がろうと、日本人が日本の国土を守るため」だと強調されています。

大東亜戦争後、国を護るという義務を忘れ、権利ばかりを誇大解釈し、退化してしまった日本人の精神。
かっての日本人の誰もがもっていた「一身独立して一国独立す の精神」、石原知事の行動理念はすべてこの精神に依っています。


現代は、「個人」の時代です。今日、わが国では、大抵の人は、自分というものがなによりも大切だと感じ、個人の自由や権利を守り、自分らしく生きることが目標だと考えています。そして、「個人の権利」がいたるところで主張されています。また、「個人主義」が国や社会の原理とされています。それによって「公」が後退し、「私」が横行していますが、はたしてそれが元来日本人のあるべき姿でしょうか?
明治時代の啓蒙思想家、慶応義塾の創設者でもある、福沢諭吉翁の、「一身独立して一国独立」を読んでいただきたい。


国と国とは同等なれども、国中の人民に独立の気力なきときは一国独立の権義を伸ぶること能(あた)わず。その次第三ヵ条あり。

第一条 独立の気力なき者は国を思うこと深切ならず。

独立とは自分にて自分の身を支配し他によりすがる心なきを言う。みずから物事の理非を弁別して処置を誤ることなき者は、他人の智恵によらざる独立なり。 みずから心身を労して私立の活計をなす者は、他人の財によらざる独立なり。

外国へ対して自国を守るに当たり、その国人に独立の気力ある者は国を思うこと深切にして、独立の気力なき者は不深切なること推して知るべきなり。

第二条 内に居て独立の地位を得ざる者は、外にありて外国人に接するときもまた独立の権義を伸ぶること能わず。

独立の気力なき者は必ず人に依頼す、人に依頼する者は必ず人を恐る、人を恐るる者は必ず人に諛(へつら)うものなり。常に人を恐れ人に諛う者はしだいにこれに慣れ、その面の皮、鉄のごとくなりて、恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。いわゆる「習い、性となる」とはこのことにて、慣れたることは容易に改め難きものなり。

第三条 独立の気力なき者は人に依頼して悪事をなすことあり。

世間に外国人の名目を借る者はあらずや。余輩いまだその確証を得ざるゆえ明らかにここに論ずること能わざれども、昔日のことを思えば今の世の中にも疑念なきを得ず。こののち万々一も外国人雑居などの場合に及び、その名目を借りて奸(かん)を働く者あらば、国の禍(わざわい)、 実に言うべからざるべし。ゆえに人民に独立の気力なきはその取扱いに便利などとて油断すべからず。禍は思わぬところに起こるものなり。国民に独立の気力いよいよ少なければ、国を売るの禍もまたしたがってますます大なるべし。すなわちこの条のはじめに言える、人に依頼して悪事をなすとはこのことなり。

右三ヵ条に言うところはみな、人民に独立の心なきより生ずる災害なり。今の世に生まれいやしくも愛国の意あらん者は、官私を問わずまず自己の独立を謀(はか)り、余力あらば他人の独立を助け成すべし。

(福沢諭吉著「学問のすすめ」より一部抜粋)

独立した個人こそが国家を支える基本であるという考えであり、誰かに頼るという人間ばかりでは社会は腐敗してしまうが、自分が国家を支えようと努力する人間が揃ってくれば社会は繁栄し国家は潤うと説いておられます。
ひとりの人間として己を厳しく戒めて質素倹約を旨として、学問に励み、多くの人のために生き抜こうとする滅私奉公の気概がなければ自分が所属する家庭、会社、地域、国家といった集団は繁栄しないという考え方で近代民主主義の基本となる教えです。
また、帝室論では、国家の統一と独立に情が果たす役割に注目し、公徳教育における報国心(「報国尽忠の主義」)の重要性を説いて、帝室を日本国民の精神的中心であると説いておられます。
個人」の概念は、今日と違って「私」の方向へではなく、「公」の方向へと向けられていたのです。すなわち、「公」のための「個」の自立です。わが国では、こうして「公」、つまり国家・民族の独立のために「個人」の概念であったのです。
現在の我国は国家という体すら成し得ていない状況にあります。
戦後最大の国難とも言われる、東日本大震災に福島原発事故に沖縄基地問題、一国を指導もできない愚かな政権政党、総理の信念なき政策により、右往左往し、迷走状態にあります。
ただ摩擦を畏れ、諸外国に媚びを売る・・・
これでは主権国家とは言えません。

しかも、悪意をもった隣国の存在さえ知ろうとしません。政府も国民も・・・
今、日本は大きな「分岐点」にあります。
それは、国家として本当に自立し、繁栄していく道を歩むのか。
国家に依存する国民が増えていけば、その行き着く先は「大きな政府」、社会主義国家、共産主義国家です。

独立を保てればまだしも、外国の支配者が国を統治するならば、亡国です。
福沢翁は、、「貧富強弱の有様は、天然の約束に非ず、人の勉と不勉とに由って移り変わるべきものにて、今日の愚人も明日は智者となるべく、昔年の富強も今世の貧弱となるべし。古今その例少なからず。我日本国人も今より学問に志し、気力のたしかにして先ず一身の独立を謀り、随って一国の富強を致すことあらば、何ぞ西洋人の力を恐るるに足らん。道理あるものはこれに交わり、道理なきものはこれを打ち払わんのみ。一身独立して一国独立するとはこの事なり」

と、日本人があるべき姿を説いておられます。
今こそ、日本人は「一身独立して一国独立す の精神」を取り戻そうではありませんか。











転載元: 美しい国


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