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[転載]翻訳のせいか、原文のせいか―【中央日報コラム】「朴槿恵改革、朴槿恵疎通」の解読

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 「宗教の違い」により、着想から始まってそこからの論理展開まで異なる「異質な思考」と言うのは、なかなか理解しがたいモノである。
 
 だが、「理解しがたい」という事は、それだけ「思考が異なり、異質ぶりが甚だしい」という事でもある。それは「新たな発想法・思考法への入り口」となる、少なくとも可能性はあるのだから、「異質な思考」とて仇やおろそかにすべきでは無い。当ブログの数少ない自慢の一つが「明らかなエロコメ、エロトラバでない限り、原則削除しない」であるのもそのためだ。
 
 であるならば、かかる「理解し難い中央日報コラム」にも、研究対象とする価値はある、かも知れない。

 
【中央日報コラム】朴槿恵改革、朴槿恵疎通
2014年02月20日12時05分
http://japanese.joins.com/article/038/182038.html?servcode=100&sectcode=120&cloc=jp|
article|mainnews

[? 中央日報/中央日報日本語版]
【1】 改革は真実を知らせることだ。改革は選別と暴露だ。「公共の敵」選びが最初の作業だ。次は「非・正常」の実状公開だ。国民は改革の至急だということを実感する。その過程が国政疎通だ。

【2】 改革は疎通だ。改革は国民と共にしてこそ成功する。公企業改革戦線は構成された。成否は政権の疎通力量にかかった。

【3】 公企業イメージは恩恵と不良だ。公企業は慢性疾患だ。借金は雪だるまだ。その中で成果給・慰労金祭りをする。朴槿恵(パク・クネ)大統領が実態を自ら公開した。「負債上位12の公企業が最近5年間で3000億ウォンを越える福祉費を支出した」。

【4】 公企業世界に負債の心配はない。国が税金で返済してくれる。中毒性の高い恩恵だ。税金は国民のお金だ。税金は庶民の堅く閉められた財布の紐だ。恩恵は良心不良を産む。彼らは税金で福祉恩恵を広げる。
 
【5】 学費を払う季節が近づいている。庶民は苦しい。しかし、「一部公企業は海外学校に通う職員の子供にも高額学資金を支給した。」(朴大統領指摘)天の恵みのような職場の福利厚生の断面だ。その甘さに庶民の汗と涙がにじんでいる。

【6】 庶民は虚しさを感じている。その怒りと落胆が漂っている。朴槿恵政権は怒りの共有窓口を用意すべきである。国民は公企業の真実に近付く。それが政策疎通だ。

【7】 公企業就職特典がある。自社の役職員の子女にあたえる恩恵だ。2030世代(20~30歳)の就職難の苦痛は深刻だ。若い世代の多くはその雇用世襲に絶望している。それで社会の不条理を経験する。政権はその挫折と反感を解消しなければならない。そのような不満は政権批判にそのまま移って行く。

【8】 大衆の怒りの動員は左派の専有物でない。怒りの結集は改革の有効な手段だ。朴大統領は「政策は生きている魚のようにぴちぴち跳ばなければならない」とした。怒りとの疎通は改革追求力として作動する。改革は生きて呼吸する。

【9】 改革戦線に緊迫感が漂う。公企業の労組は抵抗を準備する。彼らは変身する。改革旗が掲げられれば福祉特権を隠す。政権に弾圧を受ける弱者として登場する。野党は労組の歓心を買おうとする。
 
【10】 労組は争点を分散する。昨年末KORAIL(韓国鉄道公社)労組の福祉脱線が露呈した。多くの国民は嘆いた。ストライキ労組は民営化イシューを出した。争点は混線した。政府は国民の怒りを正しく活用できなかった。
 
【11】 公企業労組は経営評価を拒否する。借金原因に政府政策失敗、天下り人事を挙げる。その主張は正しい。だが、失敗要因の核心ではない。
 
【12】 労組は天下りの弱点を捉える。政治天下り、官僚天下り社長は顔色を伺う。天下りと労組は結託する。対外秘の裏面密約が結ばれる。公企業の職場は良い賃金、しっかりとした福祉で生まれ変わる。その結託が経営失敗の本当の要因だ。

【13】 改革は単純化だ。争点は簡潔でなければならない。公企業改革は自分たちだけの祭りを壊すことだ。その簡潔なメッセージを持っていかなければならない。朴大統領が言う「虎の集中力」だ。
 
【14】 有能な改革家は敵をうまく選ぶ。公企業集団は巨大な恐竜だ。最初の対象は2~3個に減らさなければならない。圧縮は一部悪徳公企業を孤立させる。善良な公企業と対比させなければならない。それで内部の覚醒を誘導する。

【15】 公企業密約は公共秩序の乱れだ。落下傘社長の無能と無気力を公開しなければならない。裏面契約は背任だ。該当天下り経営陣を処罰しなければならない。天下り人事は致命的だ。改革の推進力を弱化させる。
 
【16】 米国の元大統領レーガンは「グレート・コミュニケーター(偉大な疎通者、the Great Communicator)」と呼ばれる。レーガンの政策伝達(policy delivery)能力は卓越していた。レーガンは複雑な主題を解剖する。簡潔に解体させて大衆に知らせる。大衆は変革を自分の課題と感じる。管制官ストライキからその手腕は功を奏した。

【17】 革新は改革は善と悪の対立だ。小泉純一郎は首相時代、対立的構造の力を借りた。それで郵政改革を成し遂げた。正義と悪の古典的ストーリーテリングは破壊力を持つ。

【18】 公企業改革の真剣勝負が繰り広げられる。その裏には冷笑的気流もある。繰り返された失敗の記憶のためだ。
 
【19】 朴槿恵政府は例外となることができるだろうか。改革は共感だ。身近な民生課題にならなければならない。初めのボタンはそこからはめられる。政権の力量と意志は試験台に上がった。

パク・ポギュン論説委員
 

「改革は○○だ。」だけでも・・

 さて、如何だろうか。
 正直、一読したぐらいでは、一体何を主張しているのかサッパリ判らなかった。あまりにも私(ZERO)とは異なる、「異質の思考」故に、「何だか知らんが、改革改革とパククネを叱咤している。ただし、激励では無い。」としか理解できなかった。その肝心の「改革」からして、「改革は○○だ。」と幾度も断言しているのだが、その自信たっぷり(と読める)断言には、一読ぐらいでは脈絡がなく、「支離滅裂」としか思われなかった。
 
 ためしに上掲中央日報コラムにある「改革は○○だ。」だけ列挙すると、以下の通り。( 例によって【】はパラグラフ番号 )
 
(1) 改革は真実を知らせることだ。 【1】
 
(2) 改革は選別と暴露だ。 【1】
 
(3) 改革は疎通だ。 【2】
 
(4) 改革は単純化だ。 【13】
 
(5) 改革は善と悪の対立だ。 【17】
 
(6) 改革は共感だ。 【19】

 かくも広範にわたる(と、一読ぐらいでは思われた)「改革は○○だ。」を手掛かりに、二読、三読して、漸く意味が通じて来た。
 
 上記(1)「真実を知らせること」上記(2)「選別と暴露」は、その後に解説もつくから未だ理解できる。その「断言」があまりに単純化されていると言うのは、別にしてだが。
 
 続く上記(3)「疎通」は、言葉としては繋がり・関連が非常に悪いが、これも「解説」がついているから、一応理屈は追える。要は「国民の支持」が「改革には必要」だから、「説明能力が必要」という事の様だ。
 「様だ」などと曖昧な、自信なさげな(*1)表現なのは、次の上記(3)「単純化」まで、上掲コラム文章としても論理としても「距離がある」から。だがまあ、これも「距離」にとどまっている。上記(3)「疎通≒国民に対する説明能力」のためには上記(4)「単純化」した方がMoreBetterであろう。Bestとは言い難いし、上記(2)~上記(3)間の論理は直結もしていなければ、一本道でもないが、繋がってはいそうだ。
 
 だが、上記(5)「善と悪との対立」となると…そりゃ半島の反日報道なんぞはそんなステレオタイプな単純化に満ち溢れてはいるが、「公企業改革」の第一歩が「公共の敵」特定(パラグラフ【1】)で、さらには上記(5)「善と悪との対立」とまで単純化されては、これは「論理の飛躍」であろう。たしかに上記(5)「善と悪の対立」の「解説」として、上掲記事パラグラフ【17】では「小泉首相の郵政改革」を挙げている。「小泉劇場」と言われ「"抵抗勢力"を悪役と規定した」とも言えそうな「小泉首相の郵政改革」ではあるが、上記(5)「善と悪との対立」の例とされては、抵抗勢力は勿論、小泉元首相からもクレームが来そうだ。ああ、小泉元首相については、疑問符が付くか(*2)。
 
 最後の上記(6)「共感」は、上記(1)~(3)と相通じるようなので、一応「オチ」は付いて居る様だ。要は公企業改革には、国民の支持が不可欠でありその手段が上記(4)「単純化」して上記(5)「善と悪の対立」とし、「公共の敵」を糾弾する、という事、らしい。
 
 やれやれ、やっと上掲中央日報コラム主張の筋道=論理構造に説明がついた・・・説明はついたが…やはり感じてしまうな。「半島人てのは、相当な割合で馬鹿なんじゃないか。」と(*3)。
 
 「公企業改革」と言う日本語訳は違和感を覚えるが、要は「国営・半国営企業の改革」なのだろう。その目的は、と言えば、基本的に「企業経営状況の改善」に違いない。なにしろ「公企業」であるから、赤字経営でも国税が投入されて倒産はしない。それでは国の財政と国民がたまらないのだから、「公企業改革」が求められるのは道理だろう。実際上掲中央日報コラムの随所にも、左様な表現は散見される。
 
 だが、上記(4)「単純化」及び上記(5)「善と悪の対立」、「公企業改革の目的」を「社会正義にまで昇華」させてしまっている。「社会正義にまで昇華」と言えば聞こえは良いが、それは「公企業改革の自己目的化」であり、「公企業改革原理主義への堕落」に他ならない。上掲中央日報コラムの随所には、「公企業特権への羨望と嫉妬」が満ち溢れ、それ故に上記(1)~(3)の第一歩が・・・
 
1〉 「公共の敵」選びが最初の作業だ。
 
と、断言されてしまう。「公企業改革」を自己目的化・正当化して「勧善懲悪劇」化する事が、国民の支持を得るために必要だとするならば…なんと愚かな国民である事か。
 
 「無料のパンと見世物を寄越せ!」と言う「自由市民の声」に屈し、実現したとき、古代ローマの誇った民主制は滅んだ。
 
 韓国国民は、「公企業改革」だかなんだかの「無料の見世物」を欲している、らしい。
 
 尤も、再三繰り返す通り、民主制と言うのはその制度が完璧であればあるほど、衆愚化した国民の手にかかればイチコロで衆愚政治化するものであるが。
 
 如何に、韓国民!…と、問いかけるだけ、無駄に思えて来たな。

 

<注釈>

(*1) 実際、あまり自信は無かったのだが。
 
(*2) 先日の都知事選を、「脱原発と原発容認の戦い」≒「善と悪との対立」として描き出そうとした節が、多々ある。 
 
(*3) 「バカチョン」などと言う「差別的表現」と共に。
 
 

転載元: 日出づる処の御国を護り、外国までも率いん心


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