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 地下鉄車内でサリン・テロが発生。陸自化学科部隊が出動し、除染活動を行った（平成７年３月２０日、東京・霞ケ関で）
2500号 平成14（2002）年2月14日 前年の９．１１米中枢同時テロを受け、インド洋・アラビア海方面での米国などによる対テロ対処軍事行動を後方支援する海自派遣部隊の第２陣が出発したことを報じている。翌１５年には陸自がイラク復興支援で派遣されることになる。また、３面には陸自の広報センターが朝霞駐屯地に完成、４月オープンするという記事や、「米国の４年ごとの国防計画見直し（ＱＤＲ）」など、紙面はますます国際色豊か。防衛庁の組織問題では、防衛施設庁の一部が改編され、駐留軍関係日本人従業員の労務管理事務を取り扱う独立行政法人「駐留軍労働者労務管理機構」が４月に発足することを伝えている。 ●北朝鮮が弾道ミサイルを発射
８月３１日正午すぎ、北朝鮮の東部沿岸から弾道ミサイル１発が発射された。防衛庁の河尻融審議官は「情報を総合的に分析した結果、ミサイルは三陸沖東方数百キロの海域に弾着した可能性がある」と発表、飛行距離からみて新型の「テポドン１号」の可能性がある、との見方を示した。（平成１０年９月３日付） ●日本海で不審船が領海侵犯、初の海上警備行動 指揮を執った３護群司令の吉川栄治海将補は不審船の逃走のようすを生々しく語った。「非常な高速で、我々も初めて遭遇したような船だった。発光信号、無線等による停船命令、艦艇による警告射撃、Ｐ３Ｃによる対潜爆弾の投下を繰り返し実施した。最後は網で船の行き足を止めるような方法も実施した」（平成１１年４月１日付） ●茨城県東海村の核燃施設で初の臨界事故 被曝者が運び込まれた時、治療を行う前に、除染車に装備されたスプレーガンで除染し、放射能を含んだ汚水も直接下水に流れないように工夫された応急の除染所も設置されている。地下鉄サリン事件で除染を指揮した高橋３佐も、「直ちに病院敷地内に除染場所を作れ、と言われた時は驚いた」。（平成１１年１０月７日付） ●中国原潜が領海侵犯、海上警備行動発令 海自はＰ３ＣとＳＨ６０Ｊ哨戒ヘリ搭載の護衛艦２隻で追尾する一方、空自Ｅ７６７早期警戒管制機も警戒監視を行った。大野長官は記者会見で、「残念だ。友好関係にある国の潜水艦であれば、直ちに浮上して旗を揚げてくれたら何の問題もない。やはり毅然として抗議していかなければいけない」と述べた。（平成１６年１１月１８日付） ●海自イージス艦がＳＭ３発射、標的を撃墜 １８日午前７時５分、ハワイ・カウアイ島西端の米太平洋ミサイル発射試験場から中距離弾道弾を模擬した標的用ミサイル（ＭＲＴ）１発が打ち上げられ、高度１００キロを超えて大気圏外を飛翔。「こんごう」は同島から数百キロ離れた海域で、飛翔するＭＲＴを探知、追尾。同９分、ＳＭ３が発射され、約３分後の同１２分に標的に命中、撃墜した。（平成１９年１２月２０日付） 東日本大震災との戦い ●陸・海・空自衛隊の統合運用がスタート 初代統幕長に就任した先崎一陸将は講堂で統幕幹部ら約２５０人を前に初訓示。「統合の向かうべき道は決して平坦ではない。自衛隊５０年の歴史と伝統と文化を反映し、一歩一歩着実に実績を積み重ね、絶えず試行錯誤しながら自衛隊らしい、自衛隊ならではの質の高い統合運用を目指してほしい」と述べた。（平成１８年３月３０日付） ●東日本大震災の統合任務部隊指揮官・君塚栄治東北方面総監に聞く 「私が見たのは（津波の）第２波だと思いますが、ちょうど名取に押しかけてくるところ。もうこれは普通の津波ではない、我々が長年おそれていた大津波がついに来たと思った。（部下への命令は）まず人命救助。速度重視の人命救助が部隊の運用方針になった。とにかく前例がない、マニュアルもない、教本もない。そうであれば考えたことを信じてやっていこうということです」（平成２３年６月１６日付） ●福島第１原発に消防部隊が決死の放水 前の車が放水を終えて戻って来た。我々の番が近づくと緊張感は極限に達した。救難消防車Ⅱ型をゆっくりと原子炉の手前１０メートルまで前進させ、爆発や被曝への恐怖心を必死に抑えつつ、指示された場所に放水を開始、間もなく水蒸気が上がった。我々の放った水は確実に目標に届いたのだ。放水終了までわずか２分。速やかに、最後尾車両の到着の後、原子炉を後にした。 ＝東方管気隊５派遣隊・豊嶋栄二１陸曹の手記＝（平成２３年７月７日付） | |
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『朝雲』3000号 たゆまず刻んだ部隊の足跡 (続き)
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