この野田氏の変心ぶりは、野田氏個人の資質の問題である以上に、民主党という政党の本質なのです。
代表=首相”が鳩山氏であろうが、菅氏であろうが、野田氏であろうが、民主党は変わりません。党としての基本的な性格は変わっていない。そこから、民主党政権の行く末が見えてくるのです。
平成5年に細川護煕氏を首班とする非自民連立政権が発足した。これによって、冷戦下で長く続いた55年体制は崩壊し、以後、政治家の集合離散・合従連衡が繰り返されてきました。いくつもの新党が現れては消えた。その中で出現した最大の政党が、民主党です。
冷戦の終焉とソ連の解体の後、アメリカが唯一の超大国となりました。共産主義・社会主義は世界的に大きく後退し、資本主義・自由主義が勢力を強めた。わが国では、55年体制下で自民党に対抗してきた社会党は有権者の信を得られず、平成8年に四分五裂した。こうしたなか、新たに自民党に対抗する政党として、民主党が伸長したのです。
民主党は、豊富な資金源を持つ鳩山由紀夫氏が、実質的なオーナーとなっている政党でした。鳩山氏は、昭和61年衆議院議員総選挙で自民党から出馬して初当選した。祖父・父の血を引く、保守のサラブレッドとして、注目を集めた。平成5年、政治改革の考えの違いから自民党を離党し、武村正義氏らの新党さきがけに加入した。平成8年にはさきがけを出て、弟・邦夫氏と菅直人氏とともに旧民主党を作り、平成10年民主党を結成しました。 さしたる成果も挙げることなく、日本を混乱に陥れた鳩山氏は退陣しました。
鳩山退陣後、後を継いだ菅氏は、脱小沢を志向しましたが、今年3月11日、東日本大震災が勃発すると、菅氏は全く指導力を発揮できないのみか、かえって首相の判断や言動によって被害が拡大し、わが国は深刻な事態に陥った。この間、民主党の体質・欠陥・危険性が、国民の目に顕著に表れるようになりました。 このまま民主党に日本を委ねることは、日本、及び日本人の運命を危険にさらし、亡国に繋がります。
この危機を乗り越えるには日本人が自己本来の精神、やまと魂を取り戻し、日本を根本から変える以外にありえません。民主党政権の末路を断ち、日本の再建は急を要します。
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