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[転載]陸自の戦車砲命中率は世界一ぃぃぃ!

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 知っている人以外は誰も知らないが、我らが自衛隊はいくつかの点で正真正銘掛け値なしで世界一である。例えば、陸上自衛隊の戦車砲命中率は、ちょっと他の追随が難しそうな位。

 戦車砲ってのは今も昔も直接射撃=自分自身が見える目標を撃つのが基本であり、射撃管制装置の発達によって現代戦車では、少なくとも西側では8割9割の命中率は「当たり前」なんだそうで、文字通りの「一発必中」の世界。そんな世界でも我らが陸上自衛隊は、その上を行こうとしている、ってのが、些か旧聞に属するが平成23年度戦車・FV射撃競技大会結果から見て取れる。

 「百発百中なんてのじゃなく、百発万中くらいを目指して、猛訓練をはじめる。覚悟しなさい。」―那須資隆与一@「ドリフターズ」―

① 平成23年度 戦車・FV射撃競技大会

第7師団HPより http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/7d/training/ex/ex_08.html

 第7師団は平成23年11月20日から25日までの6日間、北海道大演習場において平成23年度戦車・FV射撃競技会を行った。北部方面隊各師団、旅団戦車部隊の参加に加えて、戦車教導隊(静岡県・富士学校)が90式戦車の部に初参加し、各戦車連隊のプライドを賭けた戦車射撃技術を競いあった。更に例年実施されていた戦車射撃競技会に加えて、第11普通科連隊に配備されている89式装甲戦闘車の部を新設実施し、その射撃能力を競い合った。

90式戦車の部
部隊対抗の部 優勝 第71戦車連隊
中隊対抗の部 優勝 第11戦車大隊 第1戦車中隊
小隊対抗の部 優勝 第2戦車連隊 第4戦車中隊 第1小隊

戦車直接支援
部隊対抗の部 第7後方支援連隊 第2整備大隊 第1戦車直接支援中隊
小隊対抗の部 第2後方支援連隊 第2整備大隊 戦車直接支援中隊

FVの部
部隊対抗の部 優勝 第11普通科連隊 第3普通科中隊
小隊対抗の部 優勝 第11普通科連隊 第1普通科中隊 第3小隊


閉会式における師団長所見
 約1週間にわたる戦車・FVの射撃競技会を終了する。
各部隊、気迫みなぎる射撃、ご苦労であった。統裁官として忌憚のない所見を述べる。
まずもって、第2師団第4中隊第1小隊の射撃は大変見事であった。おそらく、満点以上の成績をとるのは、たゆまぬ努力の賜と思う。
強いものは美しいという私の信念がある。
名機は形状、性能が美しい。90戦車も美しい、IFVも美しいのと同じである。スポーツ選手を見ても分かる。鍛え抜かれた肉体、陶冶された心を持つスポーツ選手は身なりも発言も立派である。そういう意味でも山本小隊は天晴れである。山本小隊の射撃は今回の実射を通じて大変印象に残っている。短節な射撃号令、各車の連携、高い精度、どれを取っても見事であった。
本競技会にあたり3点要望した。1点目「敵を圧倒撃滅せよ」、圧倒撃滅出来たであろうか。的が現出してから初弾発射までの速度は充分であったか。もう一度各部隊に帰って考えてもらいたい。的が現出したということは、敵が我を発見したということである。敵より初弾を早く出さなくてはならない。初弾必中である。
2点目は、「天の時、地の利、人の和」を要望した。天の時とは時間的要素を味方につけること、地の利を最大限に活かすこと、人の和、即ちそしてチームワークを最大限発揮することである。今回感じたのは、「天地人」を最大限に発揮する前に各隊員が十分に練成していたのかということである。隊員の練成については、これを言い表す3つの文字がある。「心技体」である。各人の「心技体」が十分に練成されていたか、十分に練成されていないとチームワークも生まれない。心とは精神要素の事である。実際本番になると人間は舞い上がってしまう。平常心を失ってしまう。いかに平常心を保つかが重要である。技は、技術であり、反復演練するしかない。体は心と技を支える基盤である。心・技・体をもう一度研鑽せよ。
そして「基本基礎を確行し、安全を確保せよ。」の3点を要望したが、各連隊、中隊、小隊はもう一度今回の射撃競技会の教訓を踏まえ、来年度諸官らと合いまみえることを統裁官として要望したい。
最後に、本競技会を支えた統裁部、射場勤務隊、大変ご苦労であった、厳しい環境の中、早朝から夜遅くまで監的係、射場整備隊、統裁通信隊、研修者を案内したもの等、献身的に競技会を支えてくれてありがとう。
第7師団以外の部隊から来た諸官、駐屯地に帰るまで、家族のもとにたどり着くまで安全に気をつけて帰ってもらいたい。


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② 第2師団HPより
平成23年度 第7師団戦車射撃競技大会

  連隊は平成23年11月20~23日までの間、北海道大演習場島松地区第1戦車射場において実施された平成23年度第7師団戦車射撃競技会(90式戦車の部)に参加した。競技会参加に先立ち11月14日朝、隊舎前において出陣式を実施し、参加する各小隊長が競技会に向け決意表明を行った。じ後連隊は島松地区旭ヶ丘にて宿営しつつ練成射撃を実施して本番に備えた。
   競技会本番では第2戦車連隊のほか、第71、72、73戦車連隊、第5、11戦車大隊及び戦車教導隊の7コ戦車部隊、35コ小隊が参加し、名実共に戦車射撃日本一を争う戦いとなった。結果、小隊対抗の部において第4中隊山本小隊(小隊長:山本昌和3尉)が1100点満点中1124点という好成績で優勝し、他の射撃小隊についても日頃の練成成果を存分に発揮した。また、本競技会については連隊の戦車射撃競技会を兼ねており、第4中隊が優勝を勝ち取った。


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大接戦


 さて、如何だろうか。

 最初に解説しておくべきだろう。上掲①満点以上の成績とあり、上掲②1100点満点中1124点という好成績で優勝とある。「満点以上の成績」なんて、「金成日のゴルフスコア」並みの「奇蹟」が起きてしまうのは、戦車射撃協議会のルールのためだ。的は一定時間だけ出て、この間に命中させないとスコアにならない、と言うのは射撃大会で良くあるルールだが、戦車の場合これに加えて、「規定の時間よりも短い時間で、早く命中させれば、命中ヶ所の点数にボーナスが付く」と言うルールがある。このため『規定時間より短い時間で命中させれば、満点以上のスコアが出る」事になる。尤も、規定時間より幾ら早くても、外れりゃ0点なんだから、「満点以上」なんてスコアを出すには、「殆ど全弾且つ規定時間より短い時間で命中」させなければいけない現代戦車の戦車砲は、少なくとも西側世界では「8割、9割、当たって当然」とは言え、「全弾命中」はやっぱり「神業」だ。

 そんな「神業」を第2師団第2戦車連隊第4戦車中隊第1小隊(山本小隊)は見せてくれた訳だが…我らが陸上自衛隊の凄さは、山本小隊だけに止まらない。

 上掲①記事に依れば、優勝した山本小隊に負けず劣らずの部隊が多くあった事が判る。

〉90式戦車の部
〉部隊対抗の部 優勝 第71戦車連隊
〉中隊対抗の部 優勝 第11戦車大隊 第1戦車中隊
〉小隊対抗の部 優勝 第2戦車連隊 第4戦車中隊 第1小隊

 「部隊対抗」「中隊対抗」「小隊対抗」で全部所属が違うのである。この結果は、「とんでもなく大接戦だった」と言う事だ。「小隊対抗の部」で優勝した第1小隊(山本小隊)を擁する「第2戦車連隊」は「部隊対抗の部」を制せず「第2戦車連隊 第4戦車中隊」も「中隊の部」を制せなかったのだから。一方「第71戦車連隊」は、「中隊の部」でも「小隊の部」でも優勝を逃しながら、「部隊対抗の部」で優勝しているんだから凄まじい。第11戦車大隊第1戦車中隊にしても、優勝した山本小隊よりスコアの悪かった複数小隊で「中隊対抗の部」を制している。これが我が陸上自衛隊の広報でなければ、「八百長やって賞を分け合ったんじゃぁないか」と疑う処だ。

 私が斯様な結果を「八百長ではない」と考えるのは、我が陸上自衛隊を(ある程度)信頼しているのもさることながら、「そんなところで八百長をやっても得る処は少なく失うモノは多いから」。「得る処」は、八百長に応じて分け取りした「偽りの名誉」である。が・・・大相撲やオリンピックのような衆目も集まる名誉ならば、「偽りでも良いから欲しい」かも知れないが、「陸上自衛隊戦車射撃競技会の成績」が「偽りの名誉」に価しようか。
 一方で「失うモノ」は「陸上自衛隊戦車部隊の練度と士気」である。八百長とわかっている射撃競技会で真面目に競技する事は難しいし、そんな競技会へ向けて研鑽努力することはもっと難しい。練度と士気は低下せざるを得ない。而、われらが陸上自衛隊はただでさえ数が少ない上に、戦車はさらに希少である。そんな希少な陸上自衛隊戦車部隊の士気と練度が低下するという事は、一朝有事の際の我が方損害が増大するということであり、それは、陸上自衛隊自身の損害即ち死傷者数が増える、という事だ。無論その死傷者数には陸上自衛隊戦車部隊の自衛隊員も含まれる。
 言い換えれば、「戦車・FV射撃競技会」で「八百長を働く」と言う事は、「偽りの名誉と一朝有事の際の大損害を交換する事」である。陸上自衛隊としても、これは間尺に合うまい。故に上記「戦車・FV射撃競技会結果」は「八百長ではあるまい」と判断する。
 
 と言う事は、先述の通りであり、「1100点満点で1124点」と言う、嘘のような好成績を出した山本小隊に、勝りはしなかったが良い勝負の小隊が、第11戦車大隊にも、第71戦車連隊にも、相当居る、と言う事である。
 
 陸上自衛隊の戦車砲命中率は、世界一だ。 Any Question?

転載元: 日出づる処の御国を護り、外国までも率いん心


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