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[転載]米国製憲法を日本製と偽証したマッカーサー

 
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歴史学者であり、高知大学名誉教授、新しい歴史教科書をつくる会副会長であります福地惇先生の貴重な小論文を掲載いたします。
ここ数回の福地先生の論文は執拗なくらいにマッカーサーについて取上げていますが、それほどまでに戦後の日本に影響を与えてきたことは間違いありません。そして、その矛盾点をマッカーサー自身の言葉を用いて鋭く指摘している福地先生は、日本が戦後間違って歩んできたその大本を日本人自身が知り、日本人の眼ざめの一助となればという強い思いで書かれていることであると解釈しております。
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米国製憲法を日本製と偽証したマッカーサー
 
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                                         高知大学名誉教授 福地惇
 
「詭道の達人」が記した矛盾憧着(しょうちゃく)と詭弁の回想録は、新憲法制定に関してのアリバイ工作についても堂々と述べている。
ポツダム宣言は、「日本国国民の自由に表明せる意思に従い平和的傾向を有し且つ責任ある政府が樹立せらるるにおいては連合国の占領軍は直ちに日本国より撤収せらるべし」(第十二項)と明記していて、日本国の「民族自決権」を容認している。
だがマッカーサーは、「日本の政治組織に本格的に手をつける前に、さしあたって日本の基本的な法、つまり憲法を大幅に改正することが必要だった。当時の日本の政治情勢はひどい状態にあった。古い明治憲法は勝手な解釈で歪められ、戦争の結果、国民の信用はすっかり落としていたので、日本に自治の機能を維持するには新しい憲法をつくることが差し迫って必要だった」と言っている。この「自由に表明せる意思」は日本国国民のものか。独裁官マッカーサーのものか、一読明瞭であろう。
 
マッカーサーは、実に手前勝手に日本国は「自治能力」なしと断定しているが、歴史の事実は正反対で、軍事力の剥奪は受けたが、天皇陛下の御詔勅の下、整然とした自治能力は存在していた。最初から自分の意向に適った日本国改造を企図していたに違いないが、狡猾な「詭道」の元帥は、自分の「意志」とは言わずに、憲法の作り替えを日本国を取り巻く国際環境の所為にする。マッカーサーは、連合国には共産ロシアを始めとする「日本国家をぶち壊すことを狙った極端な考え方が次々に現れた」と含みのある表現をしている。これはソ連が極東委員会等で「天皇制解体」を強く主張したならば「日本の天皇制護持」はひとたまりもなく烏有(うゆう)に帰すだろうと日本政府を威圧して≪象徴天皇制≫の憲法を押しつけた論法であり、「詭道」の見事な展開である。
 
マッカーサーのアリバイ工作の独白をもう少し聞こう。
「私はアメリカ製の日本憲法を作って日本側に命令でそれを採択させるということは、しなかった。憲法改正は日本人自身が他から強制されずに行うべきものだったから、私は偶然の環境で絶対的な権力を握った征服者が完全に何の抗弁もしない政府にその意志を押しつけるというような形で、アメリカ製の憲法を無理押しに日本人に飲み込ませることだけはやるまいと心に決めていた」
いかにも物分かりのよい言い分だが、これも語るに落ちた文章である。
この短い一分の「アメリカ製憲法」という言葉が二度も登場していることは「アメリカ製の憲法」といわれることを極力避けたいと考えたマッカーサーの無意識が図らずも露呈したということであろう。史料批判の初歩的な読会によっても、これは「アメリカ製の憲法」だと自白したと同然の証言ではないか。
 
見え透いた詭弁はさらに続く。
「日本には、もはや検閲制度は存在せず、国民は街角や、新聞紙上や、各家庭などいたるところで新憲法を論じて意見を戦わせた。共産党までかなり熱心にこの論調に加わってきた。誰もが新憲法の内容について独自の見解を持ち、それを遠慮せずに発表した」
しかしどうであろう。占領時代、GHQ批判は最高の御法度であり、声を大にして非難したくても出来なかったし、終戦直後の日本共産党は占領政治の傭兵隊的活動にいそしんでいたのではなかったか。それから半世紀、戦後政治史研究家たちの探究により日本国憲法はマッカーサー草案にほんの少し修正を加えて発布されたことが十全に解明されている。
 
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GHQ
の一機関「民間情報局」の事前検閲に関しては故江藤淳氏の労作『閉ざされた言論空間―占領軍の検閲と戦後日本』が“マッカーサーの嘘”を完全に暴露している。
要するに日本国憲法は、明治憲法改正手続きといういかさま芝居で国民の目をくらまして制定された訳で、実態は<マッカーサー欽定憲法>なのである。
 
ついでに述べれば、「極東国際軍事裁判(東京裁判)」が、国際法に違反する戦勝国の不当な敗戦国いじめであり、「敗北主義」を日本国民に植え付ける工作だったことは見識ある人士の尽力ですでに暴露されている。
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例えば、小堀桂一郎氏らによって刊行された『東京裁判却下未提出弁護資料』(全八巻国書刊行会)を通覧すれば、甚だしく不公正で理不尽な復讐裁判だったことは明白である。ところがマッカーサーは「勝者に従順な日本人」は未来永劫この茶番劇を暴露するまいと高をくくっていたのであろうか、「これほど公正に行われた裁判もない。これほど被告に完全な弁護の機会が与えられた例はこれまでになく、またこれほど偏見を伴わない審議が行われた例もない」(回想録)とうそぶいている。
解任されて帰国後、彼は米国議会の公聴会で「東京裁判は間違っていた」と告白しているのだから、その支離滅裂ぶりを我々日本人はどう解釈し、どう評価すべきなのか。また同公聴会でマッカーサーが、「大東亜戦争は日本の防衛戦争だった」旨の証言をしていることはつとに明らかになっているが、これもまた、彼が如何に詐術の達人であったかを思わせる一事であろう。
 
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転載元: さくらの花びらの「日本人よ、誇りを持とう」


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