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故金大中氏とミンス党首の資質の格差

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故金大中氏とミンス党首の資質の格差

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       (2007年当時の金大中氏)

  
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    御来訪感謝申し上げます。
 すでにご存知のように、今日の午後、韓国元大統領金大中氏が亡くなりました。御歳85歳だったそうです。
 まずは、金大中氏の死に関する産経ニュースを引用させていただきます。


  【金大中氏死去】評価分かれる民主化功績 熱狂的支持と嫌悪と
2009.8.18 18:08
金大中氏は韓国の政治家の中では対外的に最も知られた人物だった。とくに日本では、反政府運動の闘士だった野党時代、韓国の情報機関により滞在中の東京からソウルに連れ去られた「金大中事件」(1973年)で有名だった。大統領時代の2000年、初の南北首脳会談などでノーベル平和賞も受賞したが、その業績については評価が分かれる。
 韓国民主化運動の象徴的存在だったにもかかわらず、晩年にかけて最大の民族的課題であるはずの「北朝鮮の民主化」には触れず対北融和策に終始した。ノーベル平和賞の「反独裁闘士」が「北の独裁」には目をつぶり続けた。これは民主化運動の功績にキズとなった。
 金大中氏は生涯、3回も大統領選に敗北するなど長い野党生活の末、やっと念願の大統領の座についた。“忍冬草”の別名を持ち、挫折とあきらめを知らない「不死身の政治家」として定評があった。退任後も韓国政治に隠然と影響力を持ち続けた。
 金大中政権(1998~2003年)は、歴史的にいえば7世紀に百済(くだら)王国が滅んで以来、権力から遠ざけられていた韓国南西部の全羅道地域の人びとの復権だった。
 金大中氏は、権力から疎外され、地域的差別感情の被害者だった故郷の全羅道地域を支持基盤にしてきた。この地域的支持基盤は韓国社会の不満層の中心で、人口の30%近くを占める。これに左派・革新勢力や親北勢力が乗っかることで政権を獲得した。
 金大中氏は韓国が高度経済成長を遂げた1970代以降、経済開発から取り残された全羅道地域の不満や民主化要求を背景に反政府運動を展開。
 これを快く思わない当時の朴正煕政権と激しく対立した。朴政権下の「金大中拉致事件」もその流れで起きている。
 ライバルの朴政権は経済開発に国力を集中させ、政治的自由や民主主義は制限する「開発独裁」だった。その結果、経済発展と近代化で北朝鮮との国力を逆転させ、現在の韓国の基礎を築いた。しかし金大中氏は朴政権を「独裁」と非難し最も激しく反対した。
 ただ金大中氏も後年、朴政権の経済発展と近代化を評価している。世論調査によると韓国の歴代大統領の人気は朴正煕氏が圧倒的に1番で、次いで金大中氏がかなり離れて2番目だ。

 金大中氏は1998年、当時の小渕恵三首相との間で「日韓共同宣言」を発表した。この「宣言」には過去の歴史について日本の「謝罪と反省」が明確に記されている。
 当時、金大中氏は「これで日韓の過去は清算された」とし今後、対日外交で過去が蒸し返されることはないと明言した。
 しかし後に歴史教科書問題が起きるや、教科書記述の訂正を外交問題として日本に要求するなど外交摩擦を招いた。「知日派」を誇っていたが、結果的には日韓関係の画期的変化には成功しなかった。
 熱狂的な支持者と嫌悪感と-韓国社会での評価は今も二分している。

  (ソウル 黒田勝弘)

 不肖敬天愛人は、金大中氏には特別な感慨を抱いています。
 いわゆる『金大中事件』が起きた1973年当時は、私は高校2年生でしたが、学校教育や当時購読していた朝日新聞のお蔭で、金大中氏に大いなる同情を感じたからであります。
 当時のマスコミの論調は、朴正煕氏=悪、金大中氏=善でありました。
 無知蒙昧で自らの頭で考える事も出来ない高校生にしてみれば、左傾化したマスコミの洗脳に冒され、朴大統領は軍事独裁政権の首領であり、金大中氏は自由と民主主義を唱える反政府闘士というステレオタイプの近視眼的な対決構図しか認識できませんでした。
 また、当時のマスメディアは『金大中拉致事件』を大きく取り上げ、殺されかかって九死に一生を得た金大中氏にインタービューをして「日本ほどの大国が、どうして韓国の反民主的な策謀に手を貸すのか?」という主旨の声明を流暢な日本語で全国的に報道をしたりして、かなり金大中氏寄りの報道を繰り返していました。

 今の日本の政治報道と似ているような感じを覚えます。
 今も、まるで麻生自民=悪、鳩山民主=善、政権交代を唱える方が進歩的という印象操作をしているのと同じです。
 実際、韓国は朴大統領率いる軍事独裁政権であり、夜9時以降は外出禁止などの戒厳令を敷かれた社会でした。
 しかし、冷静に考えると、今でも現状は全く変わっていませんが、朝鮮半島は同じ民族が北と南に分かれて対峙した朝鮮動乱が勃発し、一旦、戦闘が収まったとはいえ、あくまでも一時的な『休戦状態』であり、戦時下に置かれている状況にあったのです。
 国内にも不穏分子が巣食う混沌とした社会情勢を考えれば、そんな臨戦態勢にあっても、同時に独立国家として国作りをしていかなければならない使命を負った朴大統領の立場を慮ると、その苦労は如何ばかりであったかと後年になってやっと思えるようになったのです。
 政府を批判するのは極めて容易いことであります。
 何故なら、批判している時は自分自身は政府の政策に全く責任を持たない立場であるからです。
 しかし、自らが政権を担う立場になれば、上記引用記事にあるように『ただ金大中氏も後年、朴政権の経済発展と近代化を評価している。』事になるのです。そう評価せざるを得ない裏づけが『世論調査によると韓国の歴代大統領の人気は朴正煕氏が圧倒的に1番で、次いで金大中氏がかなり離れて2番目だ。』であります。

 現実問題として、朴大統領はアジア諸国の政治家には珍しく清廉潔白な人格であり、日韓基本条約を基に日本から支給された『賠償金』を自らの懐に入れることなく、全額を“経済開発に国力を集中させ”て韓国の経済発展に寄与しました。“漢江の奇跡”と自画自賛する経済発展も日本からの支援あっての賜物です。お膳立てはすべて日本が担当したのです。
 この現実は金大中氏も認めざるを得なかったのです。
 
 話を「金大中事件」に戻しますが、この事件には当然の如く、韓国政府の依頼を受けて日本政府側も協力したことは容易に想像できます。
 実際には米政府の意を汲んだ日本政府の要人が朴大統領を説得して、海の藻屑と消える運命にあった金大中氏は助かったのですが、この事件で日本政府は金大中氏に急所を握られることになったのです。
 大統領就任した1998年は前年のIMF危機で国家が破産状態になりそれに対応して、日本から多大なる支援を行いましたが、その背後には金大中の裏政治力があったのは間違いのないことです。
 未だにその時の融資金を日本に返していないことは以前の記事でも取り上げました。

 数多くの修羅場をくぐって来た金大中氏は、韓国では大統領を辞任するとそれまでの功績が総括され、政治的に抹殺されることが分かっていたので、多大な資金を使って『ノーベル平和賞』を取りました。
 まさか、ノーベル平和賞という世界的な名誉ある賞を受けた大統領が引退後、自らの政権と立場を否定されることは無いだろうという、彼一流の保身の戦略でもありました。
 長らく途絶えていた日韓文化交流も推進しましたが、政治家の立場としては日本の弱みを握っていることもあり、散々日本をATMとして利用した宰相でありました。

 金大中氏はいわゆる左派・革新勢力や親北勢力の強力な政治基盤としましたが、日本の政治情勢とは違って、あくまでも愛国者であることを信条としており、国を思う気持ちは人一番強かったようであります。

 間違っても『韓国は韓国人だけのものではない!!』というような馬鹿な言葉を発するようなことはありませんでいた。

 どこの国でも右翼・左翼がいますが、共通するのは『愛国心』であります。
 ただ、彼らの中に違いがあるのは『愛国心』を全うする手法が違うだけということだと思います。

 しかし、我が国の政権交代を目指す巨大政党の党首は『日本は日本人だけのものではない』と言い切りました。
 その言葉を如実に現したのが、昨日の『国旗切り刻み』事件であったと思います。

 この事件はどんなに火消しに走ろうと、致命的であり、結党精神そのものを揺るがす大ダメージを受ける事は間違いないと思っています。

 党首が事の本質を理解できない政党は、プロ政治家の集団ではなく、アマチュア及びプロ市民の成れの果てが集まった『烏合の集団』であり、日本の政治を担う資格などあるべくもないのです。



   国旗を毀損したことの重大さも分からない人間に国のトップが務まる訳が無い!
 


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