産出ガス1万3000立方メートル以上 メタンハイドレート試験 カナダ上回る
2013.3.19 13:04
政府が、愛知県沖の東部南海トラフ海域で1週間実施した次世代資源「メタンハイドレート」からのガス産出試験で、取り出したメタンガスの量が1万3千立方メートル以上に達したことが19日、関係者の話で分かった。カナダの陸上で2008年に成功した試験のときの産出量(約1万3千立方メートル)を上回る。
試験実施の委託を受けた独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は合計産出量について「精査中」としており、量はさらに増えるとみられる。茂木敏充経済産業相は19日の閣議後記者会見で「想定していたより出た。一日でも早い商用化に向けて技術確立を目指したい」と述べた。
メタンハイドレートは「燃える氷」ともいわれ、水とメタンガスが高圧下で結合している。08年に日本やカナダ政府などが行った陸上産出試験では、約6日間に約1万3千立方メートルが連続生産された。
今回の試験は海洋では世界初。約2週間としていた試験期間は、ポンプの不調や天候悪化が理由で短縮された。茂木経産相は「技術データの収集ができ、1週間で相当の成果があった」と話した。
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メタンハイドレート、長年待ちましたがやっとここまで辿りつきました。
産出には現在の技術ではまだまだコスト高で、他のエネルギーと比べた場合の採算ベースに達しません。
ただ私は、声を大にして言いたいことがあります。
資源とエネルギーは、コスト重視ともうひとつ、とても大切なことがあります。
それは安全保障です。
日本のタンカーがいつまでもマラッカ海峡を安全に通過できる保障はありません。
海上自衛隊のさらなる増強は当然ですが、世界情勢は生き物であり、将来いつどのように変わるか、神のみぞ知るのです。
メタンハイドレートを今は採算度外視で開発して、いざという時に大量に採取できて日本の産業に影響しない体制にまで進まなければなりません。