
閉ざされたヒロシマの言論空間。

比較文化学者・文明批評者 金文学氏(満州の韓国系3世 日本に帰化)
「私は、今までに日本や中国、韓国で300回を超える講演を行ってきました。2007年に広島市内のある市民団体で講演した際、『核戦争についてどう考えますか?』という質問がありました。
私は『使うか使わないかは別として、核は持つべきだと』と答えました。
断っておきますが、私の真意は"抑止力"としての核を持っていいということで、核を使うことに賛成しているわけではありません。
ところが主催者から『そんな発言は絶対にダメです。危ない思想です』と強烈なクレームが入りました」
異論を封殺する排他的ヒロシマを象徴する話です。ヒロシマの言論空間は閉ざされているということです。
平成21年(2009年)8月に田母神元航空幕僚長が「核武装平和論」の講演を行いましたが、当時の広島市長が言論弾圧を行うという異常な事態がおきました。翌年、田母神氏の講演を協賛する「平和と安全を求める被爆者たちの会」が市の財団法人に講演のチラシ広報協力要請をしたところ拒否されたという事件が起きました。さらに講演のポスターが何者かに剥がされるということもありました。昨年はやっと協力が得られたものの今度は市会議員が言論弾圧を加えるという事態がおきました。いったい広島は民主主義国家日本国内なのか?まるで中共や北朝鮮のようではありませんか。
広島は原子爆弾によるあまりにも大きな痛みとGHQが刷り込んだ自虐史観によって思考停止状態になっています。「過ちは繰り返しませぬから」と自嘲し、「見てください、原爆はこんなに惨いのです。私たちはかわいそうな被害者です。私たちの気持ちを尊重してください」と言い核廃絶を叫んでいます。そして異論は封殺するのです。
世界はみんな腹黒く、「核」保有国が核を捨てることはありえません。広島はGHQ憲法前文に書かれている「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」をまじめに信じているのでしょうか。信じているとしたらとんだ平和ボケです。
金文学氏も田母神氏も世界常識のラインで論じているだけで、広島が言う「日本は唯一の被爆国だから核武装すべきでない」という主張は世界常識から大きく逸脱しています。広島は世界常識もわからないバカの集まりでしょうか。
イギリスのサッチャー首相はパーシング・ミサイル導入問題のとき、「核ミサイルを持っていたら、核の攻撃を受けるおそれがある」と反論がでたとき「日本は原爆を持っていなかったが、原爆の攻撃を受けた」と答えています。
上智大学名誉教授の渡部昇一氏はベルリンで学会があったとき南アフリカから来た人が「原爆を落としたのは結局戦争を早く終わらせるためであった」という話になり、渡部氏は「戦争を早く終わらせるためにいくらでも市民を殺してもいいというのなら毒ガスでもいいじゃないか。なぜ毒ガスにしなかったのか」というと南アフリカの人は「ああ、そうか。それは考えなかった」といいました。日本も毒ガスを持っていたから復讐攻撃されるのを恐れて絶対に使えなかったのです。ヒトラーも毒ガスは使えませんでした。日本が原子爆弾を持っていれば米軍は復讐を恐れて使うことはできなかったでしょう。こういった話が世界常識ライン上の話です。核武装平和論といった抑止力としての「核」を論じるのを禁じる広島は狂っています。
お花畑のヒロシマは海の向こうの大陸から数百発のミサイルがこちらに向けられ、中には核弾頭のものもあるのに、それはわざと見ないようにしています。ウイグルで起こったことも見ないようにして、唯一の被爆国だと観念的「平和」を独占しようとしています。それから北朝鮮の核に寛容です。この偏向平和思考で既得権益を持っているものたちが自由な言論を阻害しているのです。今年は3年前よりだいぶ風通しがよくなったようですが、まだ田母神氏の講演ポスターが剥がされるようなことが起こったようです。
広島人に告ぐ!日本は民主主義国家です。民主主義は自由な言論の上に成り立ちます。日本、そして世界には様々な意見があります。言論空間を開放し、様々な意見を取り入れた上で「平和」なるものを語るべきです。
参考文献
南々社「広島人に告ぐ!我々は『平和』を叫びすぎる」金文学(著)
ビジネス社「日本国憲法無効宣言」渡部昇一・南出喜久治(共著)
添付画像
平和祈念公園から見る原爆ドーム(PD)