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空爆された想定で滑走路復旧訓練 安全・迅速に 空自西空
(2017年8月30日)
2017年10月2日更新
「航空基地が空爆を受け、滑走路が破壊された」――との想定で、8月30日、空自の「実爆を伴う滑走路被害復旧訓練」が大分・日出生台演習場で行われた。今年は3年ぶりに西部航空方面隊が担当、北朝鮮が弾道ミサイルを繰り返し発射し、空自のPAC3高射部隊が迎撃のため各地に展開する中、訓練の主力を担った西空施設隊は手際よい作業で予定より1時間早く滑走路の復旧を終え、攻撃への高い対処能力を示した。(文・写真 菱川浩嗣)
敵機が〝爆弾投下〟
平成29年度「実爆を伴う滑走路被害復旧訓練」は西空司令官の井筒俊司空将が統裁官を務め、西空施設隊などから隊員約250人が参加。「1発の爆弾が投下され、滑走路が破壊された」との想定で、演習場内に建設された模擬滑走路を使って実施された。
当日の天気は曇りで、1キロ先の滑走路は見えるが、周囲はガスで霞む。3自衛隊などからの研修者と訓練開始を待っていると、午前10時、上空に爆音がとどろいた。
「敵機役の8空団6飛行隊(築城)のF2戦闘機です」と西空司令部総務係長の深村義秋3尉が教えてくれる。だが、ガスで機影は見えない。「対地攻撃」を担うのは6飛行隊の兒玉眞之介1尉だ。
滑走路を見ていると、突如コンクリートが盛り上がり、大爆発が起こった。次いで「ドーン!」という大音響と衝撃波が。周辺にはパラパラと土砂があられのように降ってくる音が聞こえた。
この模擬滑走路は縦横25メートルの広さで、5月から約2カ月かけ西施隊1作隊(芦屋)と南施隊(那覇)が作り上げた。訓練では「空爆」を模擬するため、滑走路下約1.7メートルに500ポンド爆弾を埋設、これを遠隔操作で爆破した。爆発の瞬間、研修者約100人からもどよめきの声が上がった。
「現在、ドローンが現場に向かい、被害状況を偵察しています」とアナウンスが流れる。爆弾に化学剤などが含まれていないか、ドローンで偵察しているようだ。
安全確認後、調査隊員が爆心に向かう。現場は月のクレーターのようになっており、・・・
防衛関連ニュース
陸上配備型システム「イージス・アショア」導入へ
BMD能力飛躍的に向上
2017年10月2日更新
米ハワイにある「イージス・アショア」の試験施設(ロッキード・マーチン社HPから)
日米で共同開発した「SM3ブロック2A」。ほぼ完成に至っている(米ミサイル防衛庁HPから)
防衛省は平成30年度概算要求に、弾道ミサイル防衛(BMD)用「新規アセット」を盛り込んだ。その本命とされるのが陸上配備型システム「イージス・アショア」だ。同システムでは、日米が共同開発中の能力向上型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を発射でき、導入が決まれば日本にもメリットがある。さらに同システムは全国に28カ所ある空自レーダーサイトと連接させることで、自衛隊のBMD能力を飛躍的に高めることができそうだ。
イージス・アショアはその名の通り、「陸岸(ashore)」に配置するシステム。海上配備型のイージス艦の場合、運用は天候の影響を受け、定期的に船体整備も必要だが、陸上の固定施設なら安定的に運用できる。
システムは「こんごう」型など海自イージス艦に搭載されたSPY1対空レーダー、垂直発射システムMk41などがそのまま地上に配置されることになる。このため運用面では海自が長い経験を有し、整備・補給面でも特に問題はない。
「イージス・アショア」は現在、NATO(北大西洋条約機構)が導入を進めており、最初の・・・
防衛関連ニュース
長距離空対地ミサイル「タウルス」の
発射試験成功 韓国空軍
(2017年9月12日)
2017年10月2日更新
目標に向けて巡航する韓国軍の空対地ミサイル「タウルス」(韓国空軍提供)
韓国空軍は9月13日、F15K戦闘機から長距離空対地ミサイル「タウルス」の初の発射試験を12日に行い、これに成功したと発表した。
「タウルス」は黄海上空で発射され、高度500メートルを維持して・・・