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防衛相に小野寺五典氏 岸田前大臣と引き継ぎ
第3次安倍第3次改造内閣
(2017年8月3日)
2017年8月10日更新
安倍首相は8月3日、内閣改造を行い、皇居での認証式を経て第3次安倍第3次改造内閣をスタートさせた。新たな第17代防衛相には、平成24年12月から26年9月まで第2次安倍内閣で第12代防衛相を務めた自民党の小野寺五典政調会長代理(57)=宮城6区=が再登板する形で就任した。南スーダン国連平和維持活動(PKO)の「日報」問題で稲田朋美元防衛相が7月28日に引責辞任したことに伴い、同日から8月3日までの1週間、第16代防衛相を兼務した岸田文雄外相は退任した。
「崇高な任務、再び担う」大綱見直しへ「不断の検討」
第17代防衛相に就任した小野寺新大臣は翌4日午後、公式に初登庁。儀仗広場で特別儀仗隊の栄誉礼を受けた後、殉職隊員慰霊碑に献花、次いでA棟講堂での着任式に臨み、防衛省・自衛隊の主要幹部ら約600人を前に訓示した。
小野寺大臣は冒頭、「本日も九州北部豪雨の被災者支援を行っている隊員をはじめ、全国25万人の防衛省・自衛隊の諸君と共に、我が国の防衛という国家存立の基本である崇高な任務を再び担うことになり、大変光栄に感じるとともに、改めてその重責に身が引き締まる思いだ」と述べた。
その上で「自衛隊創設60年を超え、先輩方が築かれてきた実績を引き継ぎ、厳しい安全保障環境下で国民の命と平和な暮らしを守り抜き、国際社会からの期待に応え、日本国憲法の下で世界平和へ貢献するために諸君と共に全力で職務にまい進していく所存だ」と再登板の決意を表明した。
安倍首相からの指示については、(1)国家安全保障会議(NSC)の下、国家安全保障政策を一層戦略的・体系的なものとして実施する(2)防衛大綱・中期防に基づき、自衛隊の体制強化に取り組む(3)大綱の見直しや・・・
防衛関連ニュース
小野寺新防衛相に聞く 弾道ミサイル防衛 強化検討
(2017年8月4日)
2017年8月10日更新
小野寺五典防衛相は8月4日夕、朝雲新聞社など報道各社の共同インタビューに応じ、北朝鮮の核・ミサイル開発技術の向上が「新たな段階の脅威」となっていることを指摘、「日米同盟全体の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るために何をなすべきかという観点から、常にさまざまな検討を行っていくべきだ」と述べ、危機感を持って弾道ミサイル防衛の強化に取り組んでいく姿勢を示した。主な一問一答は次の通り。
――弾道ミサイル防衛をどう強化するか。
小野寺大臣 自民党の安全保障調査会の検討チームで弾道ミサイル防衛強化のための提言をまとめた。(ポイントの)一つ目は、新規アセット(装備品)の導入。二つ目は、我が国独自の敵基地反撃能力の保有。三つ目は、日本の排他的経済水域(EEZ)に飛来する弾道ミサイルへの対処――の3点だ。
私は今年3月30日に検討チームの座長として官邸に赴き、安倍首相に提言させていただいた。首相からは「しっかりと受け止める」という答えを頂いた。これを受け、政府・防衛省としても、さまざまな検討を行っていただいていたと承知している。北朝鮮は7月28日にも長距離弾道ミサイルを我が国のEEZに向けて発射した。
今回、私は再び防衛大臣として提言を受け止める側に回ったので、まずはこれまでの検討状況をしっかり聴取した上で、問題意識と危機感を持って我が国の弾道ミサイル防衛に「今何が必要なのか」を突き詰め、弾道ミサイル対処能力の総合的な向上のための検討を進めていきたい。
敵基地攻撃能力の保有 常にさまざまな検討を
北朝鮮は「新たな段階の脅威」
――敵基地(策源地)攻撃能力保有の議論について。
大臣 いわゆる「敵基地攻撃」能力は憲法上、「攻撃を防ぐのに万やむを得ない必要最小限度の措置を取ることは自衛の範囲に含まれ、可能だ」とされてきた。我が国はこの能力を米国に依存しており、自衛隊は現在、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、保有する計画もない。
検討チームの提言では、・・・
防衛関連ニュース
小野寺新大臣、着任後 すぐにPAC3を視察
(2017年8月4日)
2017年8月10日更新
PAC3発射機の前に整列した市ヶ谷分遣班の隊員を激励する小野寺防衛相(左)=8月4日、防衛省で
小野寺防衛相は着任行事を終えた8月4日夕、杉山空幕長らを伴って、防衛省(市ヶ谷基地)で地対空誘導弾PAC3を運用する空自1高群1高隊(習志野)の「市ヶ谷分遣班」を視察し、北朝鮮のミサイルに備えて24時間体制でPAC3の常時展開に当たる隊員を激励した。
着任後、初の部隊視察に臨んだ小野寺大臣は、・・・
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副大臣に山本朋広氏
政務官は福田達夫氏、大野敬太郎氏
(2017年8月7日)
2017年8月10日更新
政府は8月7日の閣議で内閣改造に伴う副大臣・政務官人事を決定した。副大臣には山本朋広衆院議員(42)=神奈川4区=、政務官には福田達夫衆院議員(50)=群馬4区=、大野敬太郎衆院議員(48)=香川3区=がそれぞれ就任した。福田政務官は内閣府大臣政務官を兼務する。退任が決まった若宮健嗣副大臣、宮澤博行、小林鷹之両政務官は同日、多くの職員に見送られ、防衛省を後にした。
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岸田前防衛相 在任7日間振り返り退省
「崇高な責務に関われた」
(2017年8月4日)
2017年8月10日更新
見送る多くの幹部らに手を振り防衛省を後にする岸田前防衛相(8月4日、同省で)
岸田文雄前防衛相の離任行事が8月4日、防衛省で行われ、外相と兼任した7日間を振り返った。
省講堂で行われた離任式で岸田前大臣は、幹部に対し、「短い期間だったが、国の防衛という崇高で重要な責務に関わることができた。支えてくれた多くの方に心から感謝を申し上げたい」と述べた。
また、約4年7カ月間務めてきた外相時代にも・・・