2009/7/4(土) 午後 9:02オジサン語録練習用 Yahoo!ブックマークに登録
御来訪感謝申し上げます。
昨夜の就寝中に寝違えたのか、今朝起きると同時に首の鈍い痛みを感じました。
借金で首が廻らないのは平常運転みたいなものですので、どうってことはないのですが、いつも感じるのは不思議と右側には首が廻るのですが、左側に廻すと強い痛みを覚えます。やはり、根っからの右寄り体質なのかも知れません。
今日も、我が親愛なる変人オジサンのお話の続きです。
鳩山民主党が声高に主張している「官僚主導の打破」の実現性や中国への産業移転の経緯のことなどを語ってくれました。
敬天(以下「ケ」):政治家が官僚に尻尾を掴まれて頭が上がらない、ということであれば民主党が言っている「官僚政治の打破」なんていうのは選挙向けのお題目に過ぎませんか?
オジサン(以下「オ」):それは、民主党内でも旧自民の連中が中心になって主張していることだろう。 自民に居た連中は与党議員の旨味をよ~く分かっているし、官僚に急所を握られているのも知っているから、在野の立場で自民と官僚の両方を脅すつもりで騒いでいるんだろうけど、口先で吠えているだけだと思うよ。
鳩山由起夫は、政権を取ったら「役人の幹部に辞表を出させる」と言っているが、民主党の議員だって自民党議員同等、否、以下の議員しかいないのにまともな政策立案ができるわけないよ。
良い悪いは別にして、日本は、政治家は勉強不足でも官僚が諸外国に比べてしっかりしているから、曲りなりにもこれまでやって来れたんだ。
大げさかも知れんが、官僚制を打破するということは日本の教育制度、引いては社会制度をも否定するようなものなんだよ。
ケ:教育制度や社会制度まで否定するとはどういうことですか?
オ:明治時代に今の教育制度の原型が出来た訳だが、その教育制度の根底にあるのは優秀な役人を養成するという主旨から生れた制度だ。
旧教育制度では、ナンバースクールといって、今で言う「大学の一般教養課程」にあたる旧大学予備門である旧制高校を一高(東京)から始まって二高(仙台)・三高(京都)・四高(金沢)・五高(熊本)・六高(岡山)・七高(鹿児島)・八高(名古屋)を全国各地に作って、全国から優秀な人材を発掘しては当時の東京帝大に入るような仕組だったんだが、その目的は国を背負う官僚の養成だったんだ。
明治政府は、戊辰戦争の官軍に属した薩長土肥(薩摩・長州・土佐・肥前の各藩)出身者が政治の中心にいて政治権力を握り、その下僕となる実務の政府役人になる人材は全国から集めたという訳だ。
権力側は官軍出身が独占していたから、旧幕府軍のいわゆる賊軍に属した藩の出身者は、一部例外を除いては受験戦争に勝ち抜いて官僚になるしかなかった。
全部とは言わないが、政治権力(総理大臣や閣僚)は官軍出身者、それに仕える官僚(省庁の役人)は賊軍出身者というふうに、派閥の色合いが強い区分けがされていたといっても過言ではないのだよ。
例えば官軍出身であればコネやワイロで政治権力側に入り込むことが可能だが、賊軍出身は自分の才覚をフルに活かして官僚を目指すことにより立身出世を図るしかなったのさ。
そういう流れは未だに続いていて、歴代の首相は大半が西日本の官軍出身者だというのは知っているよな。 因みに賊軍の東北地方では岩手から原敬と鈴木善幸の2人だけだ。
これが何よりの証拠だよ(苦笑)
それはそれとして、つまり、政治権力には官軍出身であればコネなどで特に優秀でなくても入り込めるが、官僚は公平に門戸が開かれていたので官軍・賊軍関係なく全国から優秀な人材が集まったという事だ。
特権階級ともいえる派閥が政治権力を担い、その下に特権階級に属しない全国の優秀な人材が政府役人として、国を運営しようとしたのが明治政府であったと理解しても良いよ。
その頃から、政治家と官僚の表向きではなく実質的な力関係は逆転していたのかも知れない。シノギを削る官僚は勉強・努力をするが、特権階級に胡坐をかいている政治家はそれこそ「上から目線」で勉強も努力もせず地位の安泰と利権の保全に汲々としていたというのが昔からの実態だったと思うよ。
その代わり、下僕である官僚は責任を取らず、政治家は潔く責任を取る、というバランスの上に近代国家は成り立って来たように思う。
しかし、今は政治家も官僚も責任を取るヤツはいない。どっちもどっちもだよ。
日本の教育制度は国の実務を司る実務屋=官僚を作るのが最大の目的だから、その頂点に立つのが東大であり、東大を頂点としている限り、優秀な順に官僚・学者・大企業・地方自治体の役人・教員・中小企業e・t・cとなり、番外編で世襲や松下政経塾出身者が政界に進出するという構図になっているのだよ。
国の役人を養成するのが大学であり、なりたくても役人になれなかったのが民間に行くという現実がある限り、日本の教育制度は官僚養成制度と考えて間違いないわけだ。
フランスのように政治を志す者、官僚を志す者、民間を志す者、それぞれに応じた専門的な教育機関を設けている例もある訳だしね。
要するに、今の官僚主導体制は明治以来100年以上にわたって築かれて来た体制だということだ。そうすれば、民主党がいう「官僚政治の打破」などは、社会の仕組からしてこれから100年は大げさな話としても長い年月をかけて築いて行かなければ到達できないと考えた方が賢明ではないかい?
鳩山由起夫自身も東大出身だから、頭は官僚的で責任を取る概念すら持っていないと思うよ。
そんなヤツが「官僚政治の打破」と言ったって現実味に乏しいスローガンやお題目のように「絵に描いた餅」でしかないよなあ(笑)
そう思わんか?
この国は乱暴な言い方をすれば、いつの間にか全体主義国家や社会主義国家と同じで官僚支配の国家になってしまったということなんだよ。
つまり国民の「お上志向」の強い国柄ということだから、それを打ち破るにはイデオロギーで戦いを挑まなければならないのに「友愛」とか訳の分からん情緒的な言葉で政治主張をしているようでは、思想的なイデオロギーも明確な政治理論も持っていない政党だという証だよな! もっとも自民にも公明にも言えるけどな(苦笑)
やっぱり、共産党しかないか! でもそれでは益々官僚絶対支配の国になってしまうわな(笑)
自民が勝っても民主が勝っても、日本の国柄を理解した上での国家ビジョンを持っていない政党が政権に就いても国民は決して幸せにはなれないと思うよなあ。
ということは国民も日本の国柄をきちんと理解しているのは皆無に近いということだよ。 よく言うじゃあねえか?「柄にも無い」って。
今の日本は上から下まで「柄にも無い」状況だという事だよ!!
今日明日の生活とか目先の事ばかり考えているから、自分たちの「柄」を見失っちまっているんだよ。
本来の日本の国柄とは、慈愛に満ちた天皇陛下の下で臣民である国民が日本の誇りと自信を忘れずに、隣近所が助け合いながら天皇家の弥栄と国の繁栄と安寧秩序を願って一所懸命に生きて行くのが基本ではなかったのか?
ケ:オジサンの話はよく分かりました。ところで、話を換えますが、日本が中国に製造業を中心に産業を移転したのはどういう経緯があったと理解すれば良いのでしょう?
オ:その話か? それは端的に言うと建前としては「アメリカ主導による日本の中国への人道支援」だな。
ケ:人道支援ですか・・・? オジサンの言っている事が理解出来ないのですが、その話も教えて下さい。
オ:そろそろ東京に帰らなくちゃならない時間だから、手短に話をするわな。
字数制限の関係で、この後の興味深い話は明日の記事に続きます。尚、明日は「オジサンの話」の完結編です。 明日も宜しくお願い申し上げます。
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官僚政治の打破と国柄←転載元