「日本人に生まれて本当によかったと、今日思いました。・・・・
去る11月3日、明治節の日に叙勲の栄誉を賜った高倉健(たかくらけん)さんが記者会見で述べた一節です。
筆者にはその言葉はとても新鮮に、強く響きました。
高倉健さんコメント全文を以下に記載します。
「日本のたった5人しか選ばれない1人に、映画俳優をやっていても選ばれたということが、とってもうれしかったです」
「日本人に生まれて本当によかったと、今日思いました。文化のために何をしたのかなという反省も大きくあります」
「二百何本という膨大な数字の本数をやらせていただきましたけれども、ほとんどは前科者をやりました。そういう役が多かったのにこんな勲章をいただいて、一生懸命やっているとちゃんと見ていてもらえるんだなと素直に思いました」
「これからの作品選びとか、章に恥じないものをやらなければいけないと、責任重大だなと思っています」
「今後も、この国に生まれて良かったと思える人物像を演じられるよう、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。映画俳優・高倉健を支えて下さった多くの方々に、深謝申し上げます。どうもありがとうございました」
____
俳優の高倉健さんが報道陣に書面で寄せたコメントの全文は次のとおり。
「映画俳優として五十八年、二〇五本の映画に出演させていただきました。大学卒業後、生きるために出会った職業でしたが、俳優養成所では『ほかの人の邪魔になるから見学していて下さい』と云われる落ちこぼれでした。それでも『辛抱ばい』という母からの言葉を胸に、国内外の多くの監督から刺激を受け、それぞれの役の人物の生きざまを通して社会を知り世界を観ました。映画は国境を越え言葉を越えて、"生きる悲しみ"を希望や勇気に変えることができる力を秘めていることを知りました。今後も、この国に生まれて良かったと思える人物像を演じられるよう、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。映画俳優・高倉健を支えて下さった多くの方々に、深謝申し上げます。どうもありがとうございました。
「日本のたった5人しか選ばれない1人に、映画俳優をやっていても選ばれたということが、とってもうれしかったです」
「日本人に生まれて本当によかったと、今日思いました。文化のために何をしたのかなという反省も大きくあります」
「二百何本という膨大な数字の本数をやらせていただきましたけれども、ほとんどは前科者をやりました。そういう役が多かったのにこんな勲章をいただいて、一生懸命やっているとちゃんと見ていてもらえるんだなと素直に思いました」
「これからの作品選びとか、章に恥じないものをやらなければいけないと、責任重大だなと思っています」
「今後も、この国に生まれて良かったと思える人物像を演じられるよう、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。映画俳優・高倉健を支えて下さった多くの方々に、深謝申し上げます。どうもありがとうございました」
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俳優の高倉健さんが報道陣に書面で寄せたコメントの全文は次のとおり。
「映画俳優として五十八年、二〇五本の映画に出演させていただきました。大学卒業後、生きるために出会った職業でしたが、俳優養成所では『ほかの人の邪魔になるから見学していて下さい』と云われる落ちこぼれでした。それでも『辛抱ばい』という母からの言葉を胸に、国内外の多くの監督から刺激を受け、それぞれの役の人物の生きざまを通して社会を知り世界を観ました。映画は国境を越え言葉を越えて、"生きる悲しみ"を希望や勇気に変えることができる力を秘めていることを知りました。今後も、この国に生まれて良かったと思える人物像を演じられるよう、人生を愛する心、感動する心を養い続けたいと思います。映画俳優・高倉健を支えて下さった多くの方々に、深謝申し上げます。どうもありがとうございました。
平成二十五年十月吉日 高倉健
健さんの映画には、自らの弱さやふがいなさに向き合い、迷いながら生きる人物がよく描かれています。
健さん自身も俳優養成所では「他の人の邪魔になるから見学していてください」と言われる落ちこぼれだったと書面で述べています。
恵まれない境遇に生まれたり、何をやってもうまくいかない時をすごしたり、日の当たらないところばかりを歩んできたりした人にも、いつかなにがしか喜びがもたらされる。わが国には元来、そういう寛容な風土、懐の深さがあるし、ちゃんと見ている人がいるんだよ。老境に入った82歳の健さんは、そんな思いを込めたコメントです。
「日本人に生まれて本当によかった」と口にできる瞬間は、だれにも等しく、たくさん訪れてほしい。この国に住む人々が望み、政治や経済が目指すべきなのは、わかりやすく言えば、そうした風景であり、かってわが国のどこにでも見られた微笑ましい原風景ではないでしょうか?
親授式では畏くも天皇陛下におかせられましては、「今後ともそれぞれの分野の発展のために尽くされるよう願っています」と叡慮を賜りました。
叙勲の栄に浴された方々は日本人の「誉」です。