6日オランダの最高裁判所(ハーグ)は、1995年にボスニア・ヘルツェゴビナで起きたスレブレニッア大虐殺に絡み、セルビア人勢力にイスラム教徒3人を庇護せず、引き渡して殺害された事件の責任を巡る訴訟の上告審で、2011年の控訴審判決を支持し、オランダ政府の責任を認めた。
判決は、当時、国連防護軍として駐留していたオランダ軍部隊が,部隊施設に逃げ込んだ3人をセルビア人勢力の要求に屈して非難させず、同勢力に引き渡したと指摘した。
判決は、また、当時のオランダ軍の事実上の指揮権は国連ではなく同国政府にあったとした。国連の任務遂行中デモ、部隊を派遣する各国政府の責任が問われることを示す判断で、今後、各国が平和維持活動への参加を躊躇う可能性がある。
国連に派遣した部隊が、施設内に逃げ込まれた者を庇護しなければならないのは当然であり、仮にそのことでセルビア人勢力に攻撃されたとしても自衛権の措置として反撃することは可能である。そのことは国連の指揮下にあるなしに関係しないで、個別の部隊の自衛権ということになる。国連の指揮命令下にあるにせよ、人道的な慣習法である庇護権を行使する上での自衛権は認められ、そのことを軍に明示しなかったオランダ政府の責任になるようである。
国連平和維持部隊といえども、武力行使の可能性はあるので、自衛権の行使を明確化した交戦規定(ROE)を付与し、責任の所在を明確化しておく必要がある。
判決は、当時、国連防護軍として駐留していたオランダ軍部隊が,部隊施設に逃げ込んだ3人をセルビア人勢力の要求に屈して非難させず、同勢力に引き渡したと指摘した。
判決は、また、当時のオランダ軍の事実上の指揮権は国連ではなく同国政府にあったとした。国連の任務遂行中デモ、部隊を派遣する各国政府の責任が問われることを示す判断で、今後、各国が平和維持活動への参加を躊躇う可能性がある。
国連に派遣した部隊が、施設内に逃げ込まれた者を庇護しなければならないのは当然であり、仮にそのことでセルビア人勢力に攻撃されたとしても自衛権の措置として反撃することは可能である。そのことは国連の指揮下にあるなしに関係しないで、個別の部隊の自衛権ということになる。国連の指揮命令下にあるにせよ、人道的な慣習法である庇護権を行使する上での自衛権は認められ、そのことを軍に明示しなかったオランダ政府の責任になるようである。
国連平和維持部隊といえども、武力行使の可能性はあるので、自衛権の行使を明確化した交戦規定(ROE)を付与し、責任の所在を明確化しておく必要がある。
註:寺口亮一「オランダ政府に責任」『読売新聞』2013年9月8日
「トリミル被告終身刑」http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/63660887.html
「ムラジッチ被告裁判開始」http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/63256116.html
「トリミル被告終身刑」http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/63660887.html
「ムラジッチ被告裁判開始」http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013/63256116.html