鉄道と日本人の誇り
2009/7/16(木) 午後 9:57日本の誇り練習用 Yahoo!ブックマークに登録
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御来訪感謝申し上げます。
関東地方はいよいよ梅雨が明け本格的な夏(真夏)が到来しました。
時には北関東の一部に加えられることもある我が福島県も「真夏モード」全開の季節となりました。
ここで御来訪の皆様に猛暑お見舞いを申し上げたいと存じます。
「日本の夏」といえば「金鳥の夏」ではなく、うだるような蒸し暑さが特徴でありますが、空調設備がどこの家庭にも浸透した現代においては、エアコンの効いた空間が「避暑地」の役割を果たしてくれるということで、クーラーが無かった昔から比べれば手軽な避暑地が身近にあると、貧乏人の私は思う事にしてます。
今は夏バテよりも冷房病を心配する時代ですが、夏バテは病気とは言えないにしろ冷房病は立派な病気として様々な疾患に発展する要素がある訳ですから、やはり自然に逆らって生きている現代人の天をも恐れぬ「便利さを貪欲に求める人間の、自然に対する冒涜行為」の代償なのかも知れません。
人間にとって、何事も「腹八分目」を守らないと罰ゲームが待っているということだと解釈した方が良いかと思います。
話は変りますが、鉄ファンの不肖敬天愛人は幸せな事に東北新幹線の沿線に住んでいて、クルマを5分も走らせれば新幹線の「ビューポイント」に到達することができ、時間があるとしょっちゅう新幹線を見に行きます。
何故新幹線を見に行くかというと、私は新幹線を、日本を世界最高峰の技術立国として世界に改めて衝撃的に認識させた「日本の最先端技術」の象徴として崇めているからであり、新幹線を見ているだけで日本人としての熱き誇りを感じる事ができるからであります。
「改めて」というのは、旧満鉄の特急アジア号は勿論のこと、先の大戦で世界トップクラスの軍備であるゼロ戦・隼などの戦闘機、空母戦艦などをアジアにおいて自前で作って欧米と戦ったのは唯一日本だけであり、その類稀な軍事技術が平和利用の象徴的なものとして受け継がれたのが新幹線だったからです。
東京⇔新大阪間に夢の超特急が開通したのが、戦後20年も経っていない昭和39年の慶事です。
私はまだ8歳の時でした。
大戦末期の昭和20年に広島と長崎に原爆を落とされ夥しい数の犠牲者を出し、広島・長崎だけでなく東京などの大都市は一様に焦土と化しながらも、わずか19年で世界が度肝を抜いた新幹線を戦後復興のシンボルとして日本は不死鳥のようによみがえりました。
この時の世界の驚きは半端なものでなかったと聞いています。
原爆を落とされたのが日本以外の国だったら、おそらく100年は復興できないだろう、ましてや自国の山林が裸山状態なのは、元寇によって日本を攻める際に使われた舟を建造するのにすべて伐採されたからだ、と笑うしかない言い訳を今もしているお隣の朝鮮半島だったら、未だに単独ではインフラ整備もままならぬ「戦争の爪あとを売り物にする」しかなかったろう、と言われています。
恐るべし日本人と改めて先人の努力と気力には頭の下がる思いであります。
しかしながら、それが、実は国際社会においては仮に核攻撃を受けたとしてもそれほど致命的な打撃にはならないのではないか、という幻想を抱かせているという指摘があるのも事実であります。
そういう意味では、日本の驚異的な復興を仇花的に捉える向きもあるようです。
しかし、これはあくまでも日本だから成し遂げられた底力と考えるべきであり、技術も民族のまとまりも無い外国では不可能なことだったと思います。
さて、話をもう一度新幹線に戻しますが、日本で新幹線が誕生したのを受けて一番ショックを受けたのは鉄道先進国のヨーロッパでした。
特に日本に鉄道技術を伝えたイギリスであり、欧州の大国フランス・ドイツでありました。
だが、イギリスは産業革命を起こした国だけあって、すぐに日本の新幹線技術の原理の特異性を理解し、日本に対抗するのを止めました。
ところが、フランスとドイツはそうではありませんでした。
この両国は、日本の新幹線を単に速度が早い鉄道と捉えたからです。
新幹線が時速200kmを誇るのであれば、自分たちも同等の弾丸列車を作れば良いと考えたのです。
その結果、出来たのがフランスのTGVであり、ドイツのICEでした。
この二つの高速鉄道システムが新幹線と決定的に違うのは、新幹線が電車方式であったのに対し、機関車で牽引する客車方式であったのです。
皆さんご存知のように、新幹線は先頭車両から最後尾車両までそれぞれ駆動とブレーキ設備を持った電車型の動力分散式であります。
対して、TGVもICEも先頭と最後尾に強力な駆動力を有した機関車で前後を挟み客車を牽引し且つ尻押しをすることによって高速化を狙った方式に過ぎなかったのであります。
新幹線は各車両に動力が分散していますから、無駄な力散や制動のロスもなくスムーズな加減速と制動を可能とし、レールへの負担も少ないですが、TGVやICEは前後の大馬力の機関車で客車に動力を与える方式ですから、当然、間にニュートラルの客車を抱えている性格上、加減速や制動も一部に力が集中してしまう特質を持っており、エネルギー効率も劣りレールの磨耗も新幹線方式に比べ激しいものでした。
分かり易くいうと、クルマでいう2輪駆動と4輪駆動の違いであります。
FFなら前輪、FRなら後輪という風にタイヤの減り具合が違うのと一緒であります。新幹線は勿論『全輪駆動』です。
最近、ようやくTGVもICEも最新世代として電車方式の技術を確立できるようになりましたが、我が新幹線から遅れること40年以上の年月を必要としました。
先ほどイギリスの話が出ましたが、イギリスは新幹線システムの特長を理解したうえで、新幹線が単にスピードの高速化を目指したものではなく、安全、保守も含めた高速鉄道トータルシステムなのだと理解したため、これはスピードの戦いという次元ではないとあえて高速鉄道で日本との競争に参入する事をしませんでした。
因みにイギリスは北部の在来線の高速化プロジェクトに迷うことなく日本の新幹線を採用し、英国向けの新幹線の派生型の電車が今使われています。
何かとやかましいお隣の韓国も最近「KTX」といって韓国版新幹線を標榜する高速鉄道が開通しましたが、ご存知の方も多いと思いますが、これはTGVの旧式技術である動力集中方式つまり牽引機関車+客車タイプであります。
所詮、独自技術を開発する能力が無く人様のふんどしで相撲を取る式の技術移転を求めれば旧式の技術しかもらえないのであります。
借り物の技術では常に最先端から数歩遅れて歩むことになり、劣化コピーが関の山で永遠に追い付く事はできないのです。
日本は、まだ途中段階ですがすでに北は八戸から南は九州まで、また上越・北陸と高速鉄道網が全国的に完成しております。
これほど、交通インフラの充実した国も非常に珍しいのです。
もう一度「ディスカバージャパン」にチャレンジしたくなります。
冒頭写真は上野⇔札幌の寝台特急「北斗星」ですが、ブログ友人で個人的にも付き合いのある、飛行機大嫌いのある方が北海道出張に北斗星で往復したらしく、今朝早く車中から自慢したくてメールで報告をくれました。
新幹線とは逆行するようですが、移動そのものを楽しめるスローな旅も良いものですね。
鉄道ひとつ取っても日本人に生まれた幸せを実感するのも、美しい日本を満喫できる旅情という要素を鉄道は持っているからですね。
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