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近隣諸国条項―成熟した国の姿を示す
近現代史や領土の問題をどう教えるべきか。教科書検定の結果が公表されるこの季節、毎年のように議論がくり返される。とりわけ今回は自民党が総選挙で「近隣諸国条項の見直し」を掲げて政権についてから初めて出される検定だった。この機会に改めて考えたい。
近現代史や領土の問題をどう教えるべきか。教科書検定の結果が公表されるこの季節、毎年のように議論がくり返される。とりわけ今回は自民党が総選挙で「近隣諸国条項の見直し」を掲げて政権についてから初めて出される検定だった。この機会に改めて考えたい。
この条項は検定基準の一項目であり、アジア諸国との近現代史の扱いに「国際理解と国際協調の見地から必要な配慮」をすると定めている。これが外国からの教科書への口出しをしやすくし、教科書を「自虐的で偏向した」内容にしているとの批判がある。
たしかに教科書の書きぶりを他国からあれこれ言われるのは気持ちのよいものではない。
しかし、そもそも子どもたちに歴史の光と影の両面を教え、アジアに限らず世界の国々を尊重する態度を養うことが大切なのは当然である。わが国は国際協調を重んじ、独善に陥ることなく、客観的に歴史を教える。
この条項は実際の検定基準としてより、内外にその姿勢を示す宣言として働いてきた。もちろん、そこには戦前の教育への反省が込められている。条項を削れば、近隣諸国にわざわざ「配慮をやめる」とメッセージを送る意味を帯びる。
また、条項があるゆえに日本の教科書が外国の言いなりに書かれているとは言いがたい。たとえば、今回は尖閣諸島が日本の領土とわかるようにとの意見がつき、「沖縄県に所属する」と加筆された例がある。領土の記述には近年、中韓から抗議が繰り返されているが、文部科学省はそれを受けて書きかえを指示してはいない。
文科省によると、条項に基づいて検定意見がついたのは確認できるかぎり91年度が最後で、今回もなかった。
この条項は81年度検定で「華北を侵略」が「華北に進出」に書きかえられたと朝日新聞を含む多くのメディアが報じ、中国などから抗議を受けてできた。実際は書きかえはなく、事実誤認から生まれた条項だという見方が見直し論の背景にはある。
誤報は反省しなければならない。ただ、「侵略」を「侵入」「進出」などに変えた事例はこの年や過去の検定で他にあったと文科省は説明している。条項を作った当時の判断までが誤りだったとはいえない。
的外れな抗議があったときはきちんと学説をふまえて説明すればよい。冷静で成熟した国の姿を示せば、子どもたちの誇りはおのずと育まれる。(2013.4.2 朝日新聞)
誤報は反省しなければならない。ただ、「侵略」を「侵入」「進出」などに変えた事例はこの年や過去の検定で他にあったと文科省は説明している。条項を作った当時の判断までが誤りだったとはいえない。
的外れな抗議があったときはきちんと学説をふまえて説明すればよい。冷静で成熟した国の姿を示せば、子どもたちの誇りはおのずと育まれる。(2013.4.2 朝日新聞)
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朝日新聞がのうのうとよくこんな記事を書けるものであります。
「侵略を進出と書き換えたという誤報は我々朝日も書いたが他社も書いたのだ。誤報は反省しなければならない」と書いていますが、「条項を作った当時の判断までが誤りだったとはいえない」と書いているのです。
ここが問題なのです。
この誤報事件の問題の本質は誤報によって「近隣諸国条項」なるものが出来てしまったということです。シナや韓国に「誤報」を知らせて、騒がせて、日本政府が「配慮条項」を作ってしまったという、絵に書いたような展開になったのです。
この教科書誤報事件の4年後に、自虐史観の教科書から脱する『新編日本史』という高校用歴史教科書を有識者で作り、検定に合格しました。
すると騒ぎだしたマスコミがいました。朝日新聞です。この日本史の教科書を徹底的に批判してシナや韓国に伝わるような報道をしたため、案の定、シナや韓国が騒ぎはじめました。これにいつものように日本政府は「はい、わかりました」と言って、『新編日本史』を書き換えるように指導したのです。
しかし、有識者たちは「検定を通っているのに、それはおかしいだろう」ということで、書き換えるその根拠を示してほしいと言いました。
すると文部省は「近隣諸国条項があるんだから、外国から批判されたらその通り書き換えなさい」と言いました。
正しいことを教えるよりも、近隣諸国が納得する教科書を優先させたのです。
近隣諸国(3カ国)はすべて反日ですから教科書が反日的になるのは当たり前です。
これが近隣諸国条項です。嘘でも何でも配慮が第一ということです。
「条項があるゆえに日本の教科書が外国の言いなりに書かれているとは言いがたい」と朝日は主張しています。
ならば「近隣諸国条項をやめるべきだ」となぜ言わないのでしょう。
この条項がある限り「子供たちの誇りをおのずと育まれる」ことなどあるわけないのです。
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