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Channel: 電脳工廠・兵器(武器,弾薬)庫
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[転載]つづき 桜町へ行く 「二宮金次郎」

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つづき 桜町へ行く 
 
 
金次郎は、
「荒れ地を拓(ひら)く前に人々の心を開くことだ。信じあえるあいだがらになることだ」
と思いました。
金次郎は毎朝一番鶏の声で起きます。そして顔を洗い、くみおきの水を浴びます。ひやごはんに漬物くらいの朝食をたべると、村を見てまわります。困っていることはないか、足りないものはないか、やり方でわからないところはないか、何を望んでいるか……一軒一軒まわっては村人と語り合います。
 
働いている者をみつけると、
「おはよう。精がでるなあ」と、明るくねぎらいます。
叱ろうと思えば叱るべき村人はいくらでもいました。でも、金次郎はほめる種をみつけて足まめに歩きました。
昼食時になると、梅ぼしとにぎりめしとか、ひやめしにみそなどを食べて、名主たちが用意したごちそうには一切手をつけませんでした。
「村の人たちはみんな貧しい生活をしている。わたしも同じ生活をわかちあいたい。みなが、着るものも食べるものも足りるようになるまでは、わたしもぜいたくしたいとは思わない」
 
そう言って金次郎は着ている木綿の着物も着られなくなるまでは別のものをあつらえるということはありませんでした。いつもいつも桜町の人々の生活がどうしたら善くなるかということを考えていました。夜になって陣屋に帰り、明日の段どりを立てたりしていると、寝る時間は四時問くらいしかありません。でも金次郎にはこの仕事への情熱と祖父銀右衛
門(ぎんえもん)譲(ゆず)りの頑健な体軀(からだ)がありました。
こうして金次郎の桜町での仕事がはじまりました。
 
 
つづく
 
財団法人 「新教育者連盟」「二宮金次郎」より
 

転載元: サイタニのブログ


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