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長野県の旧真田町(現・上田町)に大塚貢さんという教育長がいました。
この町は子供の犯罪、校内暴力、不登校がゼロで、子供たちの成績は全国に比べて高いのです。
「基本は家庭教育」という大塚さん。「まず子供たちにきちんと食べさせること、きちんと睡眠をとらせること、事の善・悪、常識的なことを教えること、責任を持たせること、そして学校の先生の授業を面白くすること、以上この五つが柱です」と言います。
まず、食べさせることがなぜ大事かということに気がついたか・・
大塚さんの小学校校長時代のことです。朝礼の時に子供たちがバタバタ貧血で倒れていくというのです。貧血で倒れるような子供は休みがちで、集中力がなく、問題を起こしやすい。小学生なのに煙草を吸う子さえいたといいます。
大塚さんは「これはいけない」と思い、コンビニの前で張り込みをしました。
母親がちゃんとした食事を作らないから、コンビニでお弁当を買うのではないかと見当をつけて、何日間か張り込みました。小さな町ですから誰がどこの子供かわかります。コンビニに来るお母さんと子供たちのリストを作りました。その結果、リストと問題を起こす子供たちとがほぼ一致することがわかりました。
普通ならばここですぐにお母さん方に「子供の面倒をちゃんと見てやって下さい」と言うのでしょうが、大塚さんはご自身の体験から大人を再教育するのはとても難しいということを知っていました。不可能ではないが時間がかかり過ぎる。しかし、子供たちには悠長に待っていられる時間はないのです。
すぐに学校給食の大改善に取り組みました。パン食中心だった学校給食をご飯食に切り替えさせ、地元でとれる野菜や卵、お肉、果物をふんだんに使って、お昼さえ食べておけば、お母さんが朝夕、少々バランスの悪い食事を食べさせても充分だというくらいボリュームのものを食べさせました。
しかも、食品の“質”にこだわったのです。学校給食用のお米は半年から2年たっても虫が湧かないのです。ふつうは何十日でお米に虫が湧くんですが、農薬を入れたお米は、ずっと放っといても平気なのです。ですから農協と提携して無農薬のものを作ってもらおうとしました。しかし法律によって無農薬は難しいので低農薬にものを作ってもらいました。
それから、1カ月、2カ月経つうちに、子供たちが大人しく良い子になっていきました。校内で暴れたり、お友達を殴ったりする子がほとんどいなくなりました。
ところが、お母さん方も給食の先生方もみんな文句を言いました。
「うちの子供はパンが好きなの」、「ソーセージが好きなの」と。
そこで、お母さん方に学校に来てもらい、「ご飯をしっかり食べることが大事なんですよ」と説得し、ご飯食の給食を続けました。そのうちお母さん方も、自分の子供がだんだんいい子になってきたことに気づいていきました。不思議ですが、食べ物で変わるのです。
お母さん方も学校に来て一緒に給食を食べて「私のつくったものよりおいしい」ということになりました。
コンビニ弁当は手軽で便利ですが、大切なものを失っているかもしれません。
便利だけではなく、質と手間の中にこそ大切なものがあるかもしれません。
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このように食事の改善に成功した大塚さんは次の課題に取り組みました。
「今の子供たちは兄弟も少ないし、核家族が多いので、人間が生まれて育って年をとって、やがて死んでいく、この自然な生命のあり方というものがわからない」。そこで大塚さんは生きているということ、生命を実感させなければと考えました。
小さい動物を飼わせたり、野菜を育てたりしましたが、最後にたどり着いたのが“花づくり”でした。
春の花壇、秋の花壇を作らせる。土を作る。そこに種を蒔く。それが芽を出して葉っぱを広げて、つぼみを持って、花を開いていく。子供たちは、この花づくりに一番反応したそうです。どの子供たちも本当に喜んだそうです。
菊を育てていたある小学校で菊にアブラムシが付いたそうです。子供たちは、このアブラムシを一本一本爪楊枝で落としていました。それを見た大塚さんは「何だ、虫を殺す薬を撒けばいいじゃないか」と言いました。
すると子供から「先生、そんなことをしたら花が傷つくんだよ」と言われ、逆に教えられたそうです。
子供たちは非常にか弱い植物には人間がちゃんと世話をしてやって、毎日水をやらなければ萎れてしまって、その後に死んでしまうということに気がついたわけです。
もの言わぬ植物に対して、ここまでの優しさを心の中に育むことが出来た子供たちは、クラスメートやお年寄り、家族に対しても優しくできるというのです。
それから週末には宿題を出します。それは勉強に関する宿題ではなく、家でどういうお手伝いをしたか、日記に書いて学校に出しなさいという宿題です。
家族というものはお父さんお母さんだけではなく、子供も協力しなければいけない、おじいちゃんもおばあちゃんも、家族の中で役割を持っている。子供にも役割を果たしなさいという自覚させるのです。どういう役割を果たすかは家族と一緒に話し合って決めなさいということです。
もうひとつは週末には普段出来ないような汗を流す運動をしなさいということです。
とにかく人間は体が丈夫でなければならないから、体を鍛えなさい、という宿題を出しているそうです。
こうした実例を通して、私たちは家庭がしっかりしなければならないということに気づきます。家庭をしっかり固めることが出来るならば、子供たちは、そんなに親が苦労しなくても、成績も上がるのです。
こうした事例を見ていくと、いかに心身の健康というものが、健全で賢い頭脳をつくるかわかります。そして賢い頭脳をつくってもらった子は、心もとても優しくなるのです。
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